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建築物の解体から廃棄物の処分・再生利用までトータルで担う~ IWD~ | PCB処理 完全攻略ガイド

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建築物の解体から廃棄物の処分・再生利用までトータルで担う~ IWD~

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公開:2023.09.30 更新:2024.05.20

建築物の解体から廃棄物の処分・再生利用までトータルで担う~ IWD~
画像出典先:IWD

IWDは、環境保全や循環型社会の実現に力を入れている企業です。独自システム「建設廃棄物のトータルマネジメントシステム」を導入し、自社グループで産業廃棄物の収集運搬から再生利用までを一貫して行っています。事業の一環でゼロエミッション運動にも取り組んでおり、産業廃棄物の分別率向上と排出量の削減を目指しています。

IWDの強みとは?

IWDの最大の強みは、建築物の解体工事などさまざまな工事現場で発生する産業廃棄物の収集運搬、処理、再生利用までを一貫して行っているところです。

主に住宅・ビルなどの解体で発生した廃材、新築工事の際に出る不要物の収集運搬を行っているIWDでは、他の企業とは異なり、収集運搬から再生利用までの一連のプロセスを自社グループで担っています。

収集後は、中間処理の段階で選別や破砕などの処理を行い最終処理する量を減らしているのも特徴です。

IWDは1987年に設立されて以来、産業廃棄物の収集・処理技術において幅広い実績を積み重ねてきました。これまでの実績を活かし、独自のシステムである建設廃棄物のトータルマネジメントシステムを確立しました。

この独自システムにより、建築物の解体から産業廃棄物の最終処分・再生利用までの一連のプロセスを、自社グループが一貫して管理・遂行することを可能にしています。また、IWDでは、自社工場を4ヶ所に展開しており、廃棄物の種類によって分別処理しています。このように各事業を通して、環境保全活動に貢献しているのもこの企業の強みです。

IWDのリサイクル事業

IWDでは、リサイクル事業にも力を入れており、リサイクル再生品の製造も行っています。建築現場から回収された産業廃棄物は、IWDの中間処理施設に運ばれます。ここで、搬入された廃棄物は混合廃棄物のため、廃プラスチック、ガラスくず、木くずなどが混ざった状態です。

従来は機械で行われることが多い廃棄物の分別をIWDでは、風力選別機と作業員の手によって行われ、リサイクル可能な品目に分類されます。この選別方法をとることで、年々高いリサイクル率を維持しています。

また、RC栃木工場では解体工事で発生したコンクリートくずを原料にした再生路盤材RC40-0等を製造しています。このRC40-0等の製造もいくつかの工程を経ているのも特徴です。

まず、中間処理場や栃木県内の解体工事現場からコンクリートくず等の廃棄物を受け入れ、展開検査・破砕・生成・出荷の流れで製造しています。

IWDの様々な取り組み

IWDでは、循環型社会の実現を目指しており、実現のためにさまざまな取り組みをしています。まず一つ目の分別率の向上のための取り組みとして、分別方法の提案を行っており、分別説明会、混合廃棄物の再分別、処理計画の提案をしています。

分別方法の提案では、リサイクルヤードの設置推進を行っています。建設現場は、工事の工程が進むと現場を出入りする職人が増加し、それと比例して排出される廃棄物の種類や排出量が増えていきます。この課題に対処するために、各工程ごとに適切な対策を実施し現場の美化だけでなく、コスト削減にも寄与することが重要です。

そのために行う対策は次のとおりです。

  • 適切なコンテナの設置
  • エコキャリーの活用
  • 適切な掲示物の設置

この3つの対策を実施することで、現場の美化が図られるだけでなく、廃棄物管理が効率化され、コストダウンに貢献します。分別率向上の一環で、朝礼・昼礼に分別説明会を実施しており、基礎工程、躯体工程、仕上げ工程の3つの各工程に合わせた内容を取り入れています。

各工程の内容は次のとおりです。

基礎工程:混合廃棄物・木くず・コンクリート殻・廃プラスチック
躯体工程:混合廃棄物・木くず・コンクリート殻・廃プラスチック・紙くず・ダンボール・金属くず
仕上げ工程:混合廃棄物・木くず・コンクリート殻・廃プラスチック・紙くず・ダンボール・金属くず・繊維くず・ガラス陶磁器くず・石膏ボード

現場のスペースや作業の進行状況も考慮し、廃棄物の発生抑制や混合廃棄物の組成分析、分別方法を提案しているのが特徴です。混合廃棄物の再分別も再分別前の半分以下にすることができるため、コストダウンに繋がります。この時、分別プラカードを配布することで分別しやすいように工夫を施しています。

排出量と種類の予測を行った分別方法の提案も行います。建物によって廃棄物の内容・量は異なるため、各工事・構造規模・種類・排出量・構成比の予測をあらかじめ行います。さらに分別率を向上させるため、毎月の分別率が見えるよう分別率看板の掲示を行っています。

また、ゼロエミッション活動もしています。ゼロエミッションとは、生産・廃棄・消費に伴い発生する廃棄物をゼロにするための運動のことをいいます。具体的には、廃棄物を出さない製造技術の開発をしたり、排出した廃棄物を他企業で原料として使用する取り組みを行う運動です。

ゼロエミッションでは、3R運動(Reduce、Reuse、Recycle)を推進して、最終処分場での埋立処分量を極小化するための取り組みを行っており、1立方メートルあたり6.8kg以下に抑えることが目標です。

各段階ごとの取り組みは次のとおりです。

  • 第一段階 – Reduce(発生抑制):分別ヤードの整備・分別に関する勉強会の実施
  • 第二段階 – Reuse(再利用):使えるものを捨てない・使える軍手、土のう袋などを捨てずに再利用する
  • 第三段階 – Recycle(リサイクル):廃棄物の分別・分別ヤードの整理・分別に関する説明会の実施

以上の3Rに加え、産業廃棄物集積場所(リサイクルヤード)を意識した取り組みも推進されています。この取り組みは、多くのコンテナの配置が難しい場合に小型のフレコンバッグを活用した方法です。廃プラ・ダンボール・混廃の3種類に分別することで、混合廃棄物の削減を促しています。

ゼロエミッションのスローガンを集積所に掲示することで、効果アップが期待できます。また、分別の正しいルールを指導するために講習会の開催、IWD社員や現場作業員による朝礼時の説明などの取り組みを徹底して行っています。

IWDは、取引先企業を対象とした工場見学を行っているのも特徴です。工場の概要、処理能力、安全への取り組みなど、取引先企業への説明や質疑応答を実施します。さらに、実際に工場内を見学してもらい稼働状況、保管状況、廃棄物搬入状態の確認もできます。


IWDは、資源循環型社会の実現を目指し、地球環境保全に取り組んでいます。その一環として、産業廃棄物の収集運搬から処理、再利用品製造まで一貫して行っています。

これまでの実績やノウハウを活かし、建設廃棄物のトータルマネジメントシステムを確立することで、産業廃棄物の収集運搬から再利用品製造まで自社グループで行っています。

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