PCB処理業者の選び方 – 完全攻略ガイド | PCB処理 完全攻略ガイド
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PCB処理業者の選び方 – 完全攻略ガイド
公開:2023.11.30 更新:2024.05.21PCB処理の基礎知識を得ることは、環境保護と法規制の遵守に欠かせません。PCBは、高い毒性や発がん性を持ち、長期にわたる放置が環境問題を引き起こします。そのため、PCB廃棄物の処理は世界的な課題であり、特に日本では法規制が厳格です。
平成13年に制定された「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」は、PCBの適正な処理を推進するための法律です。この法律に基づき、PCB処理業者の選定は慎重に行われるべきであり、実績や信頼性、トータルコストなどが選択の際の重要な評価基準となります。PCBの処理には迅速かつ確実な対応が求められ、信頼性の高い業者の選択が環境保全に貢献します。
目次
PCB処理の基礎知識
PCBとは何か?産業廃棄物としての特徴
PCBとは、Poly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で、主に油状の人工的に作られた化学物質です。長期にわたり放置されていたPCB廃棄物の処理は今では大きな社会問題となっています。
PCBの特徴は、沸点が高く、熱で分解しにくく水にも溶けにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなど、多くの化学的に優れた性質があります。そのため、蛍光灯・変圧器・コンデンサの安定器・ノンカーボン紙など様々な用途で利用されました。
しかし現在では、製造・輸入ともに禁止されています。これは、人や動物に対する毒性があり、皮膚や肝臓に障害を引き起こすことや発がん性があることが報告されているためです。
PCB処理の重要性と環境への影響
PCBは体内では分解されずに残ってしまう特徴があります。つまり生体に一度取り込まれると体内に残存したまま食物連鎖のなかで移動し続けてしまうということです。食物連鎖の上位にある人間や肉食動物はとくにPCBの影響を受けやすくなります。
また、PCBは大気や水、さらには食事などを通じて世界中に広がっています。すでに多くの野生動物が汚染されているのです。PCBは簡単には分解されないので、汚染された環境が改善されるまで長い年月が必要となります。
そのため、早期のPCBの破棄と流出阻止などの対処が世界各国で取り組まれているのです。
日本におけるPCB処理の法規制
保管の長期化により、紛失や漏洩による環境汚染が進行しているので、それらの確実かつ適正な処理を推進する目的で、平成13年6月22日に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(PCB 特措法)が公布され、同年7月15日から施行されました。そんな中、国はPCB廃棄物の処分や保管などについて規制行うとともに、PCB処理に必要な体制を整えたのです。そして適正な処理を推進することを目的としてPCB特措法が平成28年8月1日改正されました。
PCB特措法には、低濃度PCB廃棄物の場合は平成9年3月31日までに処分時間が終了と規定されています。高濃度PCB廃棄物の場合は、最長期間のエリアでも令和5年3月末日に処理期限を終了済です。
もしも、期間内の処分に違反した場合、環境大臣または都道府県知事は事業者に対する改善を命じることができます。そして、この改善命令に違反すると3年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処され、またはこの両方が科される場合があります。
PCB処理業者の選び方と評価基準
信頼できるPCB処理業者の特徴と、PCB処理業者を選ぶ際の具体的な評価基準と選択時のポイントを説明します。
信頼できるPCB処理業者の特徴
費用だけで選ぶと希望通りのスケジュールで廃棄が進まない可能性もあります。信頼できるPCB処理業者は、実績によって処理までをスムーズに進めてくれる会社のことです。
PCB処理業者の評価基準と選択時のポイント
高濃度PCB廃棄物の処理については、JESCOという団体だけで処理しています。廃棄内容や地域によって事業所が異なるので、公式HPなどを見るか、代表に問合せて確認しましょう。
低濃度PCB廃棄物の処理業者は全国各地にあり、政府が認めている処理業者のみ処理することができます。業者を選ぶ際は、トータルコスト・作業負担・対応期間に注目してみてください。
例えば、作業負担については、大手業者の方が細かな部分にまで気を配ってくれるので、手続きや契約書の作成が簡単に行えるため結果的に満足できる可能性があります。
また、安い業者は安いなりの理由があり、依頼件数が多い分、直ぐに対処してくれないというリスクがあります。もちろん、近くに良い業者がいればそれに越したことはありません。遠方にある業者でも各企業と連携して効率良く運んで処理してくれるなど、手厚いサポートが受けられるところもあります。
おすすめのPCB処理業者3選
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、かつて電気機器や建築材料などに広く使われていた化学物質ですが、環境や人体に有害な影響を及ぼすことが判明し、現在は使用が禁止されています。しかし、PCBは分解されにくく、廃棄物として残っている場合があります。そのため、PCB廃棄物は適切に処理する必要があります。
丸両自動車運送
丸両自動車運送は、収集運搬業を通じて、様々な種類の産業廃棄物を扱っている業者です。
全国にある様々な処分場と、日々、最新の情報交換を実施することで、排出者から発生する多種多様な廃棄物に対し、より適正かつ安価な処分方法を提案してくれます。
PCB廃棄物についても、豊富な情報と経験を活かして、最適な処分方法を提案してくれます。
・PCB廃棄物の収集運搬、処分、分析、報告書作成などの一貫サービスを提供
・PCB廃棄物の種類や量に応じて、最適な処分場を選定
・PCB廃棄物の処分に関する法令や規制に精通し、適切な手続きを行う
太洋サービス
太洋サービスは、産業廃棄物処理のワンストップサービスを提供する業者です。
産業廃棄物の自区内での処理向上を目指し、環境省認定の高効率処理回収施設によるサーマルリサイクルを行っています。
PCB廃棄物についても、高温の燃焼によって、無害化処理を行っています。
・PCB廃棄物の収集運搬、処分、分析、報告書作成などの一貫サービスを提供
・PCB廃棄物を高温で燃焼させることで、無害化処理を行う
・燃焼時に発生する熱を利用して、電気や蒸気を発生させることで、エネルギーのリサイクルを行う
クレハ環境
クレハ環境は、低濃度・微量PCB廃棄物の無害化処理を行う業者です。処理するPCB廃棄物のサンプルを採集した後、分析を行ったうえで処理方法を決めています。
また、分析時には廃棄物を処理する時の大気や水質管理に加え、燃え殻の分析を行っています。処理前にも処理後にも安全確認検査を行っています。
・低濃度・微量PCB廃棄物の収集運搬、処分、分析、報告書作成などの一貫サービスを提供
・PCB廃棄物のサンプルを採集し、分析を行ってから処理方法を決定する
・PCB廃棄物を処理する際には、大気や水質の管理を行う
PCB(ポリ塩化ビフェニル)についての基本情報と処理の重要性、関連法規について解説しました。
PCBは高い沸点、難燃性、電気絶縁性などの特性を持つ人工的に作られた化学物質で、かつては様々な用途で利用されましたが、現在はその有害性から製造・輸入が禁止されています。PCBは体内で分解されず、食物連鎖を通じて環境や生物に影響を及ぼすため、適切な処理が必要です。
PCBの処理は世界的に取り組まれており、日本でも「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」が制定され、処理期限が設けられています。法令違反は罰金や懲役の対象となります。 信頼できるPCB処理業者は実績豊富でスムーズな処理を行い、評価基準としてはコスト、作業負担、対応期間に注目すべきです。適切な業者を選ぶことが大切です。
得意分野で選ぶPCB処理業者 おすすめ3選
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得意分野
・産廃コンサル
・収集運搬の許可を全国で保有
・コストの削減が可能
・約5,000件以上のPCB廃棄物処理の実績
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・低濃度PCBやPFOS、廃棄物を適正に処理
・VOC排ガス処理装置GASTAKの取り扱いが可能
低濃度・改定低濃度
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得意分野
・高度な技術と多彩なノウハウで廃棄物を的確に処理
・地域未来牽引企業として経済産業省より選定