産業廃棄物を適切に保管しない場合、環境汚染や健康被害を引き起こすリスクがあり、事業者には厳しい罰則が科される可能性があります。特に、廃棄物の飛散や流出を防ぐためには、法令に基づく保管基準を守ることが求められます。
特に「一時保管」や「仮置き」という概念は法的には存在せず、すべての保管場所は適正な管理が必要です。
目次
要注意!区別を間違いやすい廃棄物の例

廃棄物には「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2種類があり、排出元や内容によって分類が異なります。しかし、紙くずやゴムくずなど、一見すると判断が難しいものも多く、誤って処理すると法令違反につながる恐れもあるため注意しましょう。
◇産業廃棄物と一般廃棄物の区別とは?

産業廃棄物と一般廃棄物の違いは、主に「発生源」と「種類」によって定義されています。産業廃棄物は、工場や建設現場、病院などの事業活動に伴って出る廃棄物のうち、法令で定められた20種類が対象です。たとえば廃油・汚泥・廃プラスチック類・金属くずなどが含まれます。
一方、家庭から出るごみや、小規模な店舗などから出る産業廃棄物以外の廃棄物は「一般廃棄物」とされます。また、処理の責任にも違いがあり、産業廃棄物は排出した事業者が責任を持って適切に処理しなければなりませんが、一般廃棄物は各自治体(市区町村)が収集・処理を行います。分類を誤ると法令違反につながるため、正しい理解と区別が重要です。
◇産業廃棄物の主な種類と具体的な例

産業廃棄物は、事業活動に伴って排出される廃棄物のうち、法令で定められた20種類に分類されます。たとえば、あらゆる業種に共通するものとしては、焼却灰などの「燃え殻」、排水処理で出る「汚泥」、廃油・廃酸・廃アルカリなどの液体廃棄物、プラスチック類や金属くず、ガラス・コンクリートくずなどです。
また、建設業や木材加工業など特定の業種に限定して出る「紙くず」「木くず」「繊維くず」などもあります。注意点として、これらは業種によって産業廃棄物になるか一般廃棄物になるかが異なり、例えば紙くずでも飲食店から出た場合は一般廃棄物として扱われます。さらに、爆発性や毒性の高い「廃油」や「廃酸」などは「特別管理産業廃棄物」として、より厳重な管理が必要です。
◇一般廃棄物の種類と身近な例

一般廃棄物は大きく「家庭廃棄物」と「事業系一般廃棄物」に分けられます。家庭廃棄物には、生ゴミや紙類、衣類などの「可燃ごみ」、ガラス・陶器・フライパンといった「不燃ごみ」、タンスや食器棚などの「粗大ごみ」などです。また、家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)やパソコン、自転車、乾電池や蛍光灯などの有害ごみも一般廃棄物に分類されます。
一方、飲食店や小売業などから出る紙くず・木くず・生ごみなどは「事業系一般廃棄物」となります。これらは産業廃棄物と異なり、市区町村が処理の責任を持つため、排出者は区分を正しく理解して適切な分別と排出が必要です。なお、毒性や感染性のあるごみは「特別管理一般廃棄物」として厳重な管理が求められます。
◇区分を間違えやすい廃棄物の代表例

廃棄物の区分は、排出される業種や状況によって変わるため、誤った扱いをしてしまうケースが少なくありません。たとえば「紙くず」は産業廃棄物の一種ですが、建設業やパルプ製造業など特定の業種から出た場合のみ該当し、オフィスで使ったコピー用紙は「一般廃棄物」となります。
また「ゴムくず」も誤解されやすく、生ゴム・天然ゴムのみが産業廃棄物に該当し、廃タイヤは「廃プラスチック類」として処理が必要です。さらに、蛍光灯のように複数の材質を含む廃棄物は、自治体によって「ガラスくず等」や「汚泥を含む混合物」といった分類が異なる場合があります。
このように判断が難しい場合は、自己判断せず、必ず自治体や専門業者に確認を取り、正しく分別・処理することが重要です。
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産業廃棄物が環境や人体に与える影響

産業廃棄物は、処理方法や管理体制によっては大気・水・土壌の汚染を引き起こし、地球環境や人の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に不適切な焼却や不法投棄は、温暖化の促進や有害物質の拡散といったリスクを高めるため注意が必要です。
◇地球温暖化と気候変動

産業廃棄物は、焼却処理や埋立処分の際に温室効果ガス(GHG)を排出し、地球温暖化の原因のひとつとなっています。GHGが増えることで気温上昇や異常気象が引き起こされ、猛暑・豪雨・台風の大型化といった影響が日本でも深刻な問題となってきました。
実際に、熱中症による搬送者や死亡者の増加、リンゴやブドウの着色不良といった農作物への影響、生態系の変化など、私たちの生活にもさまざまな被害が出ています。さらに世界では、北極の海氷の減少、海面上昇、森林火災、ハリケーンの強大化などが問題視されています。こうした背景から、日本においても産業廃棄物の適正処理や再資源化を進め、温室効果ガスの排出削減に取り組むことが急務といえるでしょう。
◇大気汚染と水質汚染

産業廃棄物の焼却処理は、二酸化炭素やダイオキシンなどの有害物質を排出し、大気汚染の原因となります。特に石油系燃料を使った焼却では、温室効果ガス(GHG)が大量に発生し、地球温暖化を加速させます。これにより、豪雨や猛暑の増加、生態系の変化、海面上昇といった気候への影響が懸念されています。また、焼却時に発生するダイオキシンは、土壌や水に蓄積されやすく、魚介類や畜産物を通じて人体にも悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
さらに、適切な処理が行われないことで発生する不法投棄も問題です。廃棄物が山間部や河川周辺などに不正に捨てられると、土壌汚染や水質汚濁を引き起こし、周囲の環境や人々の健康に深刻な被害をもたらします。たとえ件数は減少傾向にあっても、大規模な不法投棄は依然として後を絶たず、継続的な監視と厳正な対応が必要です。
◇土壌汚染と生態系への悪影響

産業廃棄物の不法投棄は、土壌や水源を汚染し、自然環境や生態系に深刻な影響を与える原因となります。特に、化学薬品や重金属を含む廃棄物が適切に処理されずに地中に埋められると、有害物質が地下水に流出し、周囲の飲料水や農地に悪影響を及ぼす恐れがあります。その結果、植物の生育不良や農作物への有害物質の蓄積が起こり、食物連鎖を通じて人間の健康にも影響が及ぶ可能性があるでしょう。
さらに、汚染物質は微生物や昆虫、水生生物など小さな生き物から順に影響を与え、生態系全体のバランスを崩してしまいます。こうした汚染が進めば、生息地の破壊や動植物の減少といった深刻な問題にもつながります。産業廃棄物は、環境保全の観点からも、厳格な管理と適正な処理が必要です。
◇健康被害

産業廃棄物の不法投棄は、周囲の環境だけでなく、人の健康にも深刻な影響を及ぼす恐れがあります。たとえば、かつて香川県豊島で発覚した大量の産廃不法投棄事件では、地下水の汚染や悪臭が地域住民の生活を脅かし、実際に健康被害を訴える声も上がりました。廃棄物に含まれる有害物質が土壌や水、空気を通じて広がり、食物連鎖を通じて人体に蓄積されることもあります。
代表的な有害物質には、水銀(神経障害や胎児への影響)、カドミウム(腎障害や骨軟化症)、PCB(発がん性や肝機能障害)などがあり、いずれも長期的に健康リスクを高めるものです。また、不法投棄が発覚すれば、排出事業者は刑事責任を問われる可能性もあるため、適切な処理と信頼できる業者選定が重要です。
排出事業者の義務と保管について

産業廃棄物を発生させる事業者は、適切な処理を行う責任を負っています。これには、産業廃棄物の排出から最終処分までの全プロセスにおける管理が含まれますが、特に排出事業者が果たすべき義務には大きな責任があります。
また、産業廃棄物を一時的に保管する際の基準も厳格に定められており、これを守らない場合は罰則が科される可能性もあります。ここでは、排出事業者の義務と産業廃棄物の保管について詳しく解説します。
◇排出業者責任とは

排出業者責任とは、事業活動を通じて発生する産業廃棄物を最終処分まで適正に処理するために、排出事業者が果たすべき法的な責任を指します。排出事業者は、産業廃棄物を適切に処理する責任を負いますが、特にPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの有害物質を含む廃棄物は、厳格な管理が求められます。
これらの有害廃棄物は、適切な処理が行われなければ、環境や人々の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。委託先の選定から廃棄物の管理、処理業者との契約まで、一貫した責任を負うことが求められます。
もし排出事業者が適切に管理せず、違法な処理が行われた場合、廃棄物を排出した事業者も責任を問われる可能性があります。
◇排出事業者の義務

排出事業者には、産業廃棄物の適正な処理を確保するために、いくつかの重要な義務が課されています。まず、最も基本的な義務として「適切な処理委託」が挙げられます。廃棄物を処理する場合、排出事業者は処理を外部に委託することができますが、その際、委託する処理業者が適切な許可を持っていることを確認する必要があります。
これは、廃棄物の不適切な処理を防ぎ、違法な処理が行われるリスクを回避するために重要です。委託業者に処理を任せたとしても、最終的な責任は排出事業者にあるため、信頼できる業者を選定し、処理過程を定期的に監視することが求められます。
次に、産業廃棄物の処理を追跡し、適正に管理するために「マニフェスト(管理票)の交付」が義務付けられています。マニフェストは、廃棄物が排出された場所から最終処分までの処理プロセスを追跡するための重要な書類です。
排出事業者はこの管理票を使用し、廃棄物が適切に処理されているかを確認し、処理業者や運搬業者が規定通りに作業を行っていることを監視する役割を担います。
さらに、排出事業者は廃棄物を一時的に保管する際に「保管基準の遵守」を徹底する義務があります。保管場所は法令で定められた基準に従って管理されなければならず、廃棄物が飛散したり、流出することがないように囲いや遮断設備を設ける必要があります。
また、廃棄物の種類に応じて、防虫・防獣の対策や排水設備の設置など、適切な環境対策を講じることが求められます。
最後に、排出事業者には「最終処分の確認」も義務付けられています。これは、委託した廃棄物が最終的に適切に処理され、処分されていることを確認する義務です。委託業者に完全に処理を任せるのではなく、排出事業者自身が廃棄物の最終処分が適切に行われたことを確認し、必要に応じて報告書などの証明書を取得することが求められます。
◇産業廃棄物の保管
産業廃棄物を一時的に保管する際、排出事業者は正しい方法で保管しなければなりません。廃棄物を保管する場所には、飛散や流出を防ぐための囲いや遮断設備が必要です。また、保管場所が浸水しないよう、排水設備も整えておくことが求められます。
特に、法に基づく保管基準を守らないと、後々罰則が科される可能性があります。保管中の廃棄物が環境に悪影響を与えないように管理することは、事業者の重要な責任です。
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産業廃棄物の保管基準

画像出典:photoAC
産業廃棄物を保管する際には、厳格な基準が法律で定められています。これらの基準を守らないと、環境汚染や健康被害の原因となるため、適切な保管管理が不可欠です。この章では、産業廃棄物の保管基準に基づく具体的な措置について解説します。
◇囲いを設置
廃棄物の保管場所には、飛散や流出を防ぐために囲いを設置することが義務付けられています。これは、特に風や雨による飛散を防ぐだけでなく、不法侵入や不適切な廃棄物処理を防止する目的もあります。囲いが設けられることで、外部からの不正なアクセスを防ぎ、安全に保管が行える環境を整えることができます。
◇掲示板や看板の設置
保管場所には、掲示板や看板を設置し、何が保管されているのかを明示することが求められます。これにより、保管場所の内容や処理方法に関しての情報がすぐに確認でき、適切な管理が行われやすくなります。また、看板には廃棄物の種類や保管期間などの詳細を記載することが望ましく、これにより管理者が適切な対応を取ることができます。
◇飛散や流出当の予防
産業廃棄物が風で飛散したり、雨水で流出することを防ぐための予防策を講じる必要があります。例えば、屋外での保管が必要な場合は、防風ネットを使用したり、シートで覆うなどの対策が考えられます。また、廃棄物が河川や排水路に流出しないよう、排水設備の整備が必要です。
◇汚水の流出を防ぐ
廃棄物から発生する汚水が地面に浸透したり、公共の水路に流れ込むことを防ぐため、適切な排水設備が必要です。特に、雨水が保管場所に溜まることで汚染物質が流出しないように、排水路や排水溝を定期的に清掃し、保管場所の水はけを良好に保つことが重要です。
◇害虫・害獣の対策
廃棄物を適切に保管しないと、害虫や害獣が発生し、健康被害や周囲への悪影響を引き起こす可能性があります。そのため、保管場所の衛生管理を徹底し、害虫駆除や害獣侵入防止のための措置を講じることが必要です。例えば、廃棄物の上にしっかりとシートをかけたり、定期的に害虫駆除を行うことで、害虫・害獣の発生を防止します。
◇屋外保管基準
屋外で産業廃棄物を保管する際には、特別な保管基準が設けられています。特に、雨水の流入や飛散を防ぐための対策が必要であり、廃棄物を覆うシートや防風ネットなどの使用が推奨されます。また、保管場所の地面は舗装されていることが望ましく、汚染物質が地下水に浸透するリスクを低減するための対策が重要です。
産業廃棄物を一時保管する際の注意点
産業廃棄物を一時的に保管する際、仮置き場という概念を誤解している場合があります。しかし、法的には「一時保管」や「仮置き」という概念はなく、すべての保管場所は適切な管理が求められます。ここでは、一時保管に関する注意点について解説します。
◇一時保管(仮置き)という概念はない
産業廃棄物において「仮置き」という用語を使うことは一般的ですが、実際には法的な定義として「仮置き場」は存在しません。一時的に保管しているつもりでも、実際には適切な管理を行わなければ違法とみなされる場合があります。仮に短期間であっても、廃棄物を置く場所は正式な保管場所と見なされるため、適切な管理を行うことが求められます。
◇仮置き場であっても管理が必須
仮置き場であっても、しっかりとした管理が必要です。ある事例では、仮置き場に一時保管された廃棄物が長期間放置され、雨水が地下に浸透して環境汚染を引き起こしたケースがありました。
このような事態を防ぐため、仮置きであっても保管基準を守ることが賢明です。一定期間廃棄物を保管する場合は、仮ではなく正式な保管場所とみなし、適切な管理を行うことが重要です。
保管基準に準ずる産業廃棄物の保管方法
産業廃棄物を保管する際には、使用する保管方法にも細心の注意を払う必要があります。フレコンバッグやドラム缶、コンテナなど、保管の方法に応じた対策を講じることが大切です。ここでは、各保管方法の特徴と注意点を解説します。
◇フレコンバッグで保管

フレコンバッグは、大量の廃棄物を一度に保管できるため、産業廃棄物の保管に広く使用されています。しかし、フレコンバッグ自体が風や雨に弱いため、屋外で使用する際には、防水シートで覆うか、屋根のある場所で保管することが推奨されます。また、袋の破れや劣化が発生しないよう、定期的な点検を行うことも重要です。
◇ドラム缶で保管

液体状の廃棄物を保管する際には、ドラム缶がよく使用されます。ドラム缶は密閉性が高く、液体の流出を防ぐために適した保管方法です。
ただし、ドラム缶が腐食してしまうと液漏れが発生する可能性があるため、長期間保管する場合は、錆びや腐食に対する対策が必要です。定期的なメンテナンスを行い、腐食の兆候が見られた場合は速やかに交換することが求められます。
◇コンテナで保管

コンテナは、大型の廃棄物や多量の廃棄物を一時的に保管するのに適しています。コンテナは頑丈で、雨風からも保護されるため、屋外での保管にも向いています。ただし、コンテナ内での廃棄物の管理が不十分だと、飛散や流出のリスクが高まるため、定期的に内部の状況を確認し、適切に封じ込めることが必要です。
産業廃棄物の事業場外の保管届出制度について解説
産業廃棄物を事業場外で保管する場合には、一定の条件下で都道府県知事への届出が義務付けられています。環境リスクの回避や法令遵守のために、正しい手続きの理解が重要です。
◇事業場外の保管届出制度の概要
事業場外の保管届出制度とは、建設工事に伴い発生する産業廃棄物や特別管理産業廃棄物を、発生場所とは別の場所で保管する場合に、事前に都道府県知事へ届出を行うことを義務づけた制度です。これは廃棄物処理法第12条などに基づくもので、保管場所の面積が300平方メートル以上であることが届出の対象条件となります。
ただし、許可を受けた収集運搬業者や処分業者がその許可範囲内で保管する場合など、一部は届出不要です。本制度は、廃棄物の不適切な保管による環境汚染を防止し、周辺住民の安全を確保するために重要な役割を果たしています。保管に際しては、保管基準・処理基準の遵守や近隣への配慮も求められます。
◇新たに廃棄物を保管する場合
新たに事業場外で産業廃棄物または特別管理産業廃棄物を保管する場合は、事前に「産業廃棄物事業場外保管届出書」の提出が必要です。提出先は、保管場所の所在地に応じた環境管理事務所や指定市です。
提出時には、保管場所周辺の見取り図や平面図、使用権限を示す書類(登記事項証明書や土地の賃貸借契約書など)の添付も必要です。また、保管できる期間や数量には上限があり、積替え保管の場合は1日あたりの平均搬出量の7日分、処分目的の場合は処理能力の14日分までと定められています。こうした届出制度により、廃棄物の適正な管理が促進され、環境リスクの未然防止にもつながります。
◇届出内容を変更する場合や保管を終了する場合
すでに届け出た事業場外の保管内容に変更が生じる場合や、保管を終了する場合には、変更前あるいは廃止後30日以内に、所定の様式で再度届出が必要です。変更の場合は「変更届出書」、廃止の場合は「廃止届出書」を使用します。
変更対象には、事業者の名称・代表者、保管場所の所在地・面積、廃棄物の種類、保管容量の上限などが含まれます。これらの手続きを怠ると、廃棄物処理法違反として行政処分や罰則の対象となる可能性があるため、事前の準備と確実な届出を行いましょう。なお、届出は保管場所に応じた各自治体や環境管理事務所に提出します。
◇ 災害などの非常時に応急措置として保管した場合
地震や水害などの非常災害時に、応急措置として一時的に産業廃棄物を事業場外に保管せざるを得ない場合には、事前の届出は不要ですが、事後の届出が必要です。この場合、保管を開始した日から14日以内に、通常の届出と同様の様式を用いて、所轄の環境管理事務所に届け出なければなりません。
応急措置といえども、廃棄物処理法の基準が免除されるわけではなく、保管基準の遵守や安全な管理が求められます。災害時は処理体制が混乱するため、こうした制度に基づいて記録・報告を行うことは、事業者の責任として重要です。また、他法令による規制にも留意する必要があります。
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PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む産業廃棄物は、厳格な法規制のもとで適切な運搬・処理が求められます。処理を誤れば、環境汚染や法令違反のリスクにもつながるため、信頼できる専門業者への依頼が不可欠です。
◇丸両自動車運送株式会社

丸両自動車運送株式会社は、全国各地の処分場ネットワークと豊富な車両ラインナップを活かし、産業廃棄物処理に幅広く対応する総合コンサルタント企業です。社名に「運送」とありますが、単なる運搬業務にとどまらず、産廃の適正処理に関する提案から実行までを一貫してサポート。特に、PCBを含む特別管理産業廃棄物の運搬・処理にも対応しており、全国45都道府県にまたがる広域許可を取得しています。
これまでには、他社で処理を断られた難易度の高い案件や、内容が不明な長期保管物の対応など、豊富な実績があります。さらに、ピット清掃や搬出困難物の対応、廃試薬やアスベストなどの荷姿変更・梱包といった周辺作業にも柔軟な対応が可能です。協力業者と連携し、安全かつ確実な作業を提供しています。
| 会社名 | 丸両自動車運送株式会社 |
| 所在地 | 〒424-0036 静岡県静岡市清水区横砂西町10-6 |
| 電話番号 | 054-366-1312 |
| 公式ホームページ | https://www.maruryou.jp/ |
2027年には創業100周年を迎え、長年にわたりリサイクル推進やSDGsへの貢献など、循環型社会の実現に尽力してきました。環境に配慮した「安全・安心・確実」なサービスをモットーに、信頼できる企業として選ばれています。
丸両自動車運送株式会社の口コミ評判記事はこちら!
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇株式会社ダイセキ環境ソリューション

株式会社ダイセキ環境ソリューションは、土壌汚染対策や産業廃棄物処理を中心に、環境問題の解決に取り組む専門企業です。コンサルティングから調査、浄化工事、廃棄物処理までをすべて自社で完結できる「ワンストップソリューション」を強みとしています。対応のスピード・コスト競争力・情報漏洩リスクの低さといった点で高く評価されています。
特にPCB産業廃棄物に関しては、調査・保管・積替え・運搬・処分まで一貫対応が可能です。全国対応のネットワークを活かし、地域を問わず柔軟なサポート体制を整えています。これまでにも、建設汚泥や埋設廃棄物、廃石膏ボード、使用済み太陽光パネル、廃食油など、多様な廃棄物の処理やリサイクル事業を展開し、確かな実績を築いてきました。
| 会社名 | 株式会社ダイセキ環境ソリューション |
| 所在地 | 〒467-0852 愛知県名古屋市瑞穂区明前町8-18 |
| 電話番号 | 052-819-5310 |
| 公式ホームページ | https://www.daiseki-eco.co.jp/ |
また、再資源化やバイオディーゼル燃料の製造など、循環型社会の形成に貢献する先進的な取り組みも積極的に推進してきました。環境リスクへの対応力と高度な技術力を兼ね備えた、信頼できる企業のひとつです。
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◇DOWAエコシステム株式会社

DOWAエコシステム株式会社は、低濃度PCB廃棄物の処理実績で日本トップクラスを誇る、環境ソリューションの会社です。母体であるDOWAグループは鉱山・製錬業をルーツに持ち、1970年代には時代に先駆けて有害廃棄物の焼却処理に着手。長年培ってきた高温炉の運用ノウハウを活かし、2007年からは環境省主導の焼却試験にも参画するなど、低濃度PCB処理におけるパイオニアとして信頼を築いてきました。
全国6拠点の中間処理施設と2か所の積替え保管施設を活用し、国内最大級の処理能力とフレキシブルな受け入れ態勢を実現しています。ほとんどすべての処理品目に対して許可・認定を取得しており、大型機器の搬出にも対応可能です。連続炉やバッチ炉など多様な炉を駆使し、処理効率を追求しながら環境負荷の低減にも貢献しています。
| 会社名 | DOWAエコシステム株式会社 |
| 所在地 | 〒101-0021 東京都千代田区外神田4-14-1 |
| 電話番号 | 0800-222-5374 |
| 公式ホームページ | https://www.dowa-pcb.jp/ |
「とことん遵法・安全の追求」を企業文化として徹底し、113年にわたる鉱山事業で培われた現場力を環境事業に応用。資源循環型社会の実現を掲げ、全国規模で安心・確実なPCB処理を提供しています。
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まとめ

産業廃棄物を排出する事業者には、その廃棄物の適切な処理と管理が求められます。特に、処理業者への委託や最終処分までのプロセスにおいて、排出事業者は一貫した責任を負います。
許可を持つ信頼できる業者を選び、処理が適正に行われているかを確認するため、マニフェスト(管理票)の交付が義務付けられています。また、産業廃棄物の一時保管に関しても、厳格な基準があり、囲いの設置や飛散・流出を防ぐ設備、害虫対策などが必要です。
特に「仮置き」という概念は法的には存在せず、保管基準を守らなければ違法となる場合があります。屋外保管の際には、防風ネットやシートでの覆い、排水設備の整備が求められ、適切な保管管理が行われないと、環境汚染や健康被害を引き起こす可能性があります。そのため、排出事業者は常に法令を遵守し、保管・処理の過程をしっかりと管理することが重要です。
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