日本通運株式会社は、PCB産業廃棄物の収集運搬において、全国規模の柔軟な対応力を誇っています。全国すべての自治体から特別管理産業廃棄物の収集運搬許可を取得し、高濃度PCB廃棄物から低濃度PCB廃棄物まで幅広く対応しています。
陸上輸送だけでなく、鉄道や海上輸送も活用した多様な輸送手段と、独自開発の専用タンクコンテナにより、効率的かつ安全な運搬を実現しています。
目次
日本通運株式会社
画像出典：日本通運株式会社
日本通運株式会社（以下、日通）は、日本最大級の総合物流企業であり、国内外で幅広い物流サービスを提供しています。長年にわたるノウハウとネットワークを活かし、陸・海・空の多様な輸送手段を組み合わせた効率的な物流ソリューションを展開しています。
◇ 概要
日通は1937年に設立され、日本の物流インフラを支える中心的な企業として発展してきました。2022年にはグループブランドを「NX」に統一し、ホールディング体制に移行して、国際物流の強化を進めています。
世界56カ国・地域に拠点を持ち、物流世界ランキングでは6位を誇ります。グローバルなネットワークを活かした物流サービスを展開し続け、特に日本企業の海外進出支援において重要な役割を果たしています。
◇ 主な事業
日通の事業は多岐にわたり、国内外の企業向け物流を中心に、個人向けの引越しサービスや特殊輸送なども手掛けています。
NXの物流サービス
NXの物流サービスは、国内外の企業を対象に最適な輸送ソリューションを提供するサービスです。航空、海上、陸上の各輸送モードを組み合わせ、効率的かつコスト効果の高い物流を実現しています。国内輸送、国際輸送はもちろん、輸送が困難とされるものも専門輸送として対応しています。
ロジスティクス・ソリューション
ロジスティクス・ソリューションは、企業の物流全体を最適化するための包括的なサービスです。日通のロジスティクス・ソリューションの特徴は、輸送だけでなく、倉庫管理、在庫管理、流通加工などの幅広いサービスを提供している点です。
サードパーティ・ロジスティクス（3PL）を活用し、企業の物流業務を一括して管理することで、コスト削減と業務効率の向上を実現しています。
| 会社名 | 日本通運株式会社 |
| 所在地 | 〒101-0024 東京都千代田区神田和泉町2番地 |
| 電話番号 | 03-5801-1111 |
| 公式ホームページ | https://www.nittsu.co.jp/ |
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日本通運株式会社は、高濃度PCB廃棄物の収集運搬において、複数の輸送手段を駆使して、安全かつ効率的なサービスを提供しています。
◇柔軟な輸送が可能
日通の高濃度PCB廃棄物の収集運搬では、通常のトラック輸送に加え、鉄道輸送や内航船を活用した輸送も行っています。これにより、輸送先や状況に応じた最適な方法を選定し、効率的かつコストパフォーマンスに優れた運搬を実現しています。
鉄道輸送は大量の廃棄物を効率的に運搬でき、内航船は港湾間での大量移動において非常に有効です。また、特殊な保管場所への移動輸送にも対応しており、廃棄物が一時保管される施設まで安全に運搬できます。
◇JESCOの運搬許可業者
高濃度PCB廃棄物の収集運搬には、JESCO（日本環境安全事業株式会社）の運搬許可業者であることが必要です。日本通運は、JESCOから許可を得た業者として、全国のJESCO施設（JESCO北海道やJESCO北九州）への運搬を行っています。
日通の運搬業務には、搬入荷姿の登録準備から収集運搬、納入までのすべての手続きを含みます。特に搬入荷姿登録準備作業においては、以下の多岐にわたる業務を一貫して請け負っているのが特徴です。
・ PCBおよび非PCBの選別作業、並びにメーカー証明書の交付
・ ふき取り分析試験によるPCB濃度の判定
・ 外付けコンデンサの取り外し作業
・ 搬入荷姿登録調査票の記入および提出
・ 受入対象外機器に関する取扱い調査の実施
・ 必要に応じて、管轄JESCO事業所への機器登録手続き
・ 低濃度PCB判定物の処分業者紹介と収集運搬の手配
JESCOの施設への納入時には、現場での細やかな確認と緊密な連携を行い、安全かつ適正な処理を実施しています。
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◇廃PCB等、PCB汚染物の収集運搬
低濃度PCB廃棄物は、ポリ塩化ビフェニル（PCB）を含む廃棄物であり、そのPCB濃度が法定基準以下のものです。主に電気機器の絶縁油や変圧器、コンデンサーなどに使用されていた物質が該当します。
日本通運は、全国すべての自治体から特別管理産業廃棄物の収集運搬許可を取得しており、低濃度PCB廃棄物の収集と運搬を高い安全基準で実施しています。
日通の低濃度PCB収集運搬の特徴は、汚染絶縁油やPCB汚染物を安全に運搬するために、陸上・海上専用の低濃度PCB汚染絶縁油用タンクローリーを完備していることです。具体的なラインナップは以下のとおりです。
・16KL積ISOタンクコンテナ（海上輸送、鉄道輸送）
・16KL積タンクローリー（陸上輸送）
・18KL積タンクトレーラー（陸上輸送）
また、日通では特高変圧器などの大型機器の収集運搬にも対応しており、30t積載低床トレーラー（舵切台車）を活用して、狭い場所からの搬出や積み込み作業を一貫して行うことが可能です。
◇付帯サービス
日本通運は、低濃度PCB廃棄物の収集運搬だけでなく、付帯サービスとして現地での機器の切断や解体作業にも対応しています。特に、ビルの地下や屋上に設置された大型電気設備は、設置当時の道路事情や周囲の環境によって、運び出しが困難な場合が多いです。
そのような場合でも、日通では現地での解体作業を行い、機器を安全に移動させることができます。さらに、低濃度PCBを含む橋梁塗膜が収納された容器（ドラム缶やペール缶など）についても、現場から顧客の施設まで移動するための収集運搬を行っています。
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◇ 丸両自動車運送株式会社
47都道府県でPCB廃棄物処理の許可を取得している産業廃棄物運搬業者です。同社は全国で4300件以上のPCB廃棄物処理実績を誇り、その信頼性の高さは業界随一です。運搬中の監視体制としてGPS装置を活用し、経路や位置などを常に確認できる体制を整えており、万全のセキュリティと安心感を提供しています。
| 会社名 | 丸両自動車運送株式会社 |
| 所在地 | 〒424-0036 静岡県静岡市清水区横砂西町10番6号 |
| 電話番号 | 054-366-1312 |
| 公式ホームページ | https://www.maruryou.jp/ |
また、PCB廃棄物の運搬業務だけでなく、必要な書類の作成も一括して請け負う点が強みです。
丸両自動車運送株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
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さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇ 光和精鉱株式会社
福岡を中心に、低濃度PCB廃棄物の無害化処理を提供している企業です。特に小型から大型まで幅広い規模の分解や解体作業に対応しています。同社の大きな特徴は、処理施設内に「情報公開ルーム」を設置している点です。
| 会社名 | 光和精鉱株式会社 |
| 所在地 | 〒804-0002 福岡県北九州市戸畑区大字中原字先ノ浜46番93 |
| 電話番号 | 093-872-5155 |
| 公式ホームページ | https://www.kowa-seiko.co.jp/ |
このセンターでは、モニターや計器を使用して処理状況や環境モニタリングデータを公開しており、顧客に対して処理過程の透明性を高めています。
光和精鉱株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
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◇ 三重中央開発株式会社
三重県を拠点にPCB廃棄物の運搬と無害化処理を専門に行う企業です。同社の特徴は、米国エネルギー省が開発した「ジオメルト工法」を導入した無害化施設を設置している点です。この工法は、1,200℃から2,000℃の高温でPCBを含む有害物質を完全に無害化できる技術で、非常に高い処理能力を誇ります。
| 会社名 | 三重中央開発株式会社 |
| 所在地 | 〒518-1152 三重県伊賀市予野字鉢屋4713番地 |
| 電話番号 | 0595-24-5111 |
| 公式ホームページ | https://miechuokaihatsu.jp/ |
ジオメルト工法を使用することで、高温処理による確実な無害化が実現でき、特に高濃度PCBの処理が求められる案件にも対応可能です。
三重中央開発株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
日本通運株式会社は、日本最大級の総合物流企業として、国内外で幅広い物流サービスを提供しています。1937年の設立以来、日本の物流インフラを支える中心的企業として発展し、2022年にはグループブランドを「NX」に統一しました。
主な事業として、NXの物流サービスとロジスティクス・ソリューションを展開し、効率的かつコスト効果の高い物流を実現しています。特に、高濃度PCB廃棄物の収集運搬では、複数の輸送手段を駆使し、安全かつ効率的なサービスを提供しています。
また、低濃度PCB廃棄物の収集運搬においても、全国で特別管理産業廃棄物の許可を取得し、高い安全基準で実施しています。日本通運の強みは、長年のノウハウとグローバルなネットワークを活かした総合的な物流ソリューションの提供にあり、今後も物流業界のリーダーとしての役割を果たし続けると期待されています。
