産業廃棄物の適正処理と資源化に長年取り組んできた太洋サービスは、静岡県浜松市を拠点に、地域社会の衛生と環境保全を支えるエキスパート企業です。
多様な廃棄物に対応できるワンストップ体制と最新の処理技術を活かし、121品目もの産業廃棄物や特別管理産業廃棄物の収集・運搬・処分を一貫して実施しています。
目次
東海地方で初のPCB廃棄物処理施設を誕生させた太洋サービス

産業廃棄物の資源化や環境保全に長年取り組んできた太洋サービスは、時代のニーズに応える高度な処理技術を磨いてきました。その実績と信頼を背景に、東海地方で初めて低濃度PCB廃棄物の焼却・無害化処理施設を誕生させ、地域の安全と環境負荷軽減に大きく貢献しています。
◇太洋サービスとは

株式会社太洋サービスは、静岡県浜松市を拠点に、産業廃棄物の適正処理と資源化をモットーに事業を展開している企業です。長年にわたる実績と経験、そして最新の処理技術を活かし、地域社会の快適な生活環境づくりに貢献しています。
同社は、浜松市内および静岡県・愛知県内の研究所、学校、病院、工場などから排出される廃試薬や廃化学薬品、産業廃棄物の回収・処理を一括で請け負い、多くの事業所から高い信頼を得ています。篠原工場では121品目に及ぶ多様な産業廃棄物の処理が可能で、顧客の幅広いニーズに柔軟に対応できる点が大きな特徴です。
また、PCB廃棄物の焼却・無害化処理施設を保有しているほか、廃水を蒸留水へとリサイクルする処理水再生施設、環境省認定の焼却施設、焼却炉の廃熱を活用した乾燥施設など、先進的な設備を導入しています。これにより、廃棄物の適正処理だけでなく、再資源化やエネルギーの有効利用にも積極的に取り組んでいます。
アスベストやダイオキシン関連以外にも、幅広い種類の廃棄物処理に対応できる体制を整えており、地域の健全な産業活動と環境保全の両立に貢献している企業です。
◇太洋サービスのこれまでの歩み
株式会社太洋サービスは、昭和49年8月22日、公害防止を通じた社会貢献を目指して浜松市篠原町に設立されました。創業当初より「廃棄物の資源化」をモットーに、研究所・学校・病院・工場などから排出される廃試薬や廃化学薬品、産業廃棄物の収集・運搬・処理、さらにピット・タンク清掃などを一括で請け負い、着実に実績と信頼を積み重ねてきました。
現在は、第一・第二工場に加え、新たに稼働した篠原工場を拠点とし、121品目に及ぶ産業廃棄物の処理に対応。特別管理産業廃棄物や低濃度PCB廃棄物の無害化処理など、より高度な環境対応にも力を入れています。
創業以来、地域に根差した企業として、静岡県・愛知県を中心に幅広い事業所からの信頼を得ながら、持続可能な社会の実現に貢献し続けています。
◇東海地方で初めて環境大臣の認定を獲得

太洋サービスグループは、環境と健康面での安心・安全の追求を企業理念の一つに掲げ、地域社会や地球環境に貢献する先進的な取り組みを続けています。特に注目すべきは、東海地方で初めて低濃度PCB廃棄物の無害化処理について環境大臣の認定を取得した点です。
PCBは人体や生態系に深刻な影響を及ぼす有害物質ですが、太洋サービスは高度な焼却技術と厳格な管理体制を整え、1日あたりPCB廃油2.2kL、PCB汚染物・処理物12.9トンの処理能力で安全かつ確実な無害化を実現しています。
また、同社は限りある資源を大切にする循環型社会の実現にも積極的です。環境省認定の高効率熱回収施設によるサーマルリサイクルを推進し、焼却時に発生する熱エネルギーを有効活用。静岡県内で初となる「廃棄物熱回収施設設置者認定」も取得しています。
さらに、未回収だった金属資源の安全な回収技術の確立や、廃棄物を活用した再生可能エネルギー事業への参入など、資源循環と地産地消の社会づくりに貢献しています。
◇地域未来牽引企業に認定

株式会社太洋サービスは、長年にわたり高度な技術と豊富なノウハウを活かし、廃棄物の的確な処理を通じて自然環境の保全と産業社会の発展の両立に貢献してきました。そのような取り組みが高く評価され、同社は経済産業省より「地域未来牽引企業」に選定されています。
この選定は、地域社会や産業界に対して持続的な価値を提供し、地域の発展に大きく寄与している企業であることが認められた証といえます。太洋サービスは、今後も地域社会の健全な発展と自然との共生を目指し、社会的責任を果たしていく企業として期待されています。
◇地域未来牽引企業とは
地域未来牽引企業とは、経済産業省が地域経済の発展をリードする重要な役割を担う企業として選定したものです。この制度は、地域の特色や強みを活かしながら、持続的な成長や高い付加価値の創出を目指す企業を支援するために設けられました。
選定される企業は、売上や利益、従業員数、域外への販売額などの経済指標に加え、地域社会への貢献度や将来性なども考慮されます。また、自治体や関係機関からの推薦を受けて、有識者による審査を経て決定されるため、地域に根ざした信頼性の高い企業が多く選ばれています。
地域未来牽引企業に選ばれることで、経済産業省からの支援を受けられるほか、企業のブランド価値が向上し、地域内外での認知度が高まるメリットがあります。これにより、地域の産業活性化や雇用創出、技術革新の促進など、地域経済全体の底上げにつながることが期待されています。
地域未来牽引企業は、単に経済的な成果を上げるだけでなく、地域社会の持続可能な発展にも寄与する存在として重要視されています。
| 会社名 | 株式会社太洋サービス |
| 所在地 | 〒431-0201 浜松市中央区篠原町9254-2 |
| 電話番号 | 053-447-4640 |
| 公式ホームページ | https://taiyo-ser.com/ |
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太洋サービスの事業内容

引用元:フォトAC
株式会社太洋サービスは、産業廃棄物から特別管理産業廃棄物まで幅広く対応し、最新技術と厳格な管理体制で安全・確実な処理を行う環境保全の専門企業です。
◇産業廃棄物

引用元:フォトAC
株式会社太洋サービスは、多様な産業廃棄物の処理に対応し、環境保全と資源循環に貢献しています。処理方法は、焼却・破砕・中和・脱水・固液分離・圧縮など多岐にわたり、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、紙くず、木くず、金属くず、ガラスくず・陶磁器くず、繊維くずなど幅広い品目を適切に処理しています。
特に焼却や中和、凝集沈殿といった高度な処理技術を組み合わせることで、有害物質の安全な処理と再資源化を推進。環境への負荷を最小限に抑えながら、持続可能な廃棄物管理を実現しています。
◇特別管理産業廃棄物
株式会社太洋サービスは、特別管理産業廃棄物の安全かつ適正な処理に取り組み、環境保全と地域の安心に貢献しています。特定有害汚泥や廃酸・廃アルカリ、ばいじん、燃え殻などの有害物質を対象に、コンクリート固型化、焼却、酸化・還元、中和、凝集沈殿、油水分離などの多様な処理方法を組み合わせ、法令に基づく厳格な管理体制で処理を実施しています。
特に引火性廃油や感染性産業廃棄物など、取り扱いに高度な専門性を要する廃棄物についても、安全を最優先に対応しています。これらの取り組みにより、同社は環境リスクの低減と持続可能な循環型社会の実現を支えています。
太洋サービスの産業廃棄物処理事業

株式会社太洋サービスは、長年にわたり高度な技術と豊富なノウハウを活かし、地域社会や産業界の多様なニーズに応える産業廃棄物処理事業を展開しています。環境省認定の高効率熱回収施設や多様な専用設備を備え、廃棄物の収集から運搬、中間処理、最終処分までをワンストップで対応。
さらに、プラスチック資源循環モデルなど新たなリサイクルの取り組みも積極的に進め、自然環境の保全と産業社会の発展の両立に貢献しています。
産業廃棄物処理のワンストップサービス

太洋サービスは、企業や病院などから発生する産業廃棄物の回収から処分までをワンストップで行なっています。回収された産業廃棄物は種類ごとに細かく分類された後、再生処理や最終処分がしやすいように中間処理を行います。
中間処理には水分量の多い廃棄物を脱水する、あるいは有害物質を除去する無害化などの作業が含まれます。
太洋サービスではさまざまな化学物質に対応した分析施設や引火性廃油の油水分離施設、廃酸・廃アルカリの中和施設などの処理施設を整えていますので、他の業者に依存することなく、幅広い廃棄物の処理を自社内で一括して行うことが可能です。
産業廃棄物の自区内処理の向上

太洋サービスは、回収した産業廃棄物を他県などに持ち込むのではなく、自社の区内で最終的な処理まで責任を持って行ないます。地域内での処理を進めることで、廃棄物の発生元となる地域に対しても貢献しています。
太洋サービスの処理施設
太洋サービスは有限会社 浜松油化および株式会社 三基開発とグループを形成し、環境・健康面での安心安全の追求に力を入れています。
ただ単に産業廃棄物を処理するだけではなく、有限な資源を大切にし、循環型社会を実現すること、そして地域発のイノベーションによる持続可能な未来の創造を図るのも太洋サービスグループの重要課題です。
◇焼却・熱回収・乾燥関連の施設

太洋サービスの中核となる焼却施設は、環境省認定の高効率熱回収施設(はままつ熱回収温暖化対策事業)です。ここでは1日31.56トンの混合廃棄物を処理でき、ロータリーキルンと階段水冷ストーカ式を組み合わせて効率的な焼却を実現しています。
焼却時に発生する熱は乾燥施設(9.6トン/日、ロータリーキルン式熱風循環)で有効利用され、サーマルリサイクルを推進しています。さらに、低濃度PCB廃棄物の無害化処理についても環境大臣認定を取得し、法令に基づいた安全な処理が行われています。
◇液体廃棄物・汚泥処理関連の施設

廃油や引火性廃油は、加温静置分離式(40m³/日)や静置分離式(3.8m³/日)の油水分離施設で安全に処理されます。有害廃液については、凝集沈殿処理施設や薬品混合式の酸化還元処理施設(各10m³/日)を備え、化学的に安定した形にしてから適切に処理します。
含水汚泥は天日乾燥施設(45m³/日、天日乾燥式・薬品混合式)や静置脱水施設(9.8m³/日)で水分を除去し、廃棄や再資源化につなげています。
◇固形廃棄物・リサイクル資源処理関連の施設

大型の固形物は4軸破砕式の破砕処理施設(最大95.2トン/日)で細かく砕かれ、マテリアルリサイクル向けには油圧式の圧縮施設(最大6.4トン/日)で効率的に資源化されます。また、施設内には多様な化学物質に対応できる分析施設もあり、廃棄物の性状を正確に把握したうえで最適な処理方法を選択できる体制が整っています。
このように、太洋サービスは焼却・分離・乾燥・脱水・破砕・圧縮・分析など多岐にわたる処理プロセスを自社で一貫して行える設備を備え、産業界や地域社会の多様なニーズに応えています。
◇多種多様な廃棄物に対応可能

株式会社太洋サービスは、多種多様な産業廃棄物や特別管理産業廃棄物に対応できる高度な処理体制を整えています。一般的な産業廃棄物では、燃え殻や汚泥、廃プラスチック類、金属くず、紙くず、ガラスくず、廃油、廃酸、廃アルカリなど、幅広い品目ごとに最適な処分方法を選択しています。
たとえば、コンクリート固化や圧縮、機械乾燥、焼却、脱水、破砕、油水分離、中和、天日乾燥など多様な処理技術を使い分けることで、廃棄物の性質や成分に応じて効率的かつ安全に処理が可能です。
また、特別管理産業廃棄物についても、特定有害物質を含む廃棄物や感染性廃棄物、引火性廃油などに対し、コンクリート固型化、凝集沈殿、酸化・還元、焼却、中和、油水分離といった専門的な処理工程を設けています。これにより、法令に基づいた適正な管理と環境リスクの低減を実現しています。
さらに、廃油や汚泥については、収集運搬から油水分離、焼却、浄化まで一貫したプロセスを自社グループ内で完結できる体制を持ち、リサイクルや再資源化にも積極的に取り組んでいます。こうした多様な処理プロセスと設備により、顧客のさまざまなニーズや廃棄物の種類に柔軟に対応できる点が、太洋サービスの大きな強みです。
地域発の技術でSDGs達成に貢献する環境創造企業

引用元:フォトAC
株式会社太洋サービスグループは、昭和49年の創業以来、高度な技術と豊富なノウハウを活かし、廃棄物処理や再資源化を通じて循環型社会の実現に取り組んでいます。国内外でSDGs達成に貢献し、地域と地球環境の持続可能な発展を支える環境保全のリーダー企業です。
◇高度な技術とノウハウで持続可能な社会を実現
株式会社太洋サービスグループは、昭和49年の創業以来、公害対策をはじめとする環境保全に尽力し、社会インフラを支える重要な役割を担ってきました。「健全な自然環境が健全な社会をつくる」という理念のもと、高度な技術と多彩なノウハウを活かし、廃棄物処理や再資源化などの事業を通じて循環型社会の実現に取り組んでいます。
地球温暖化や貧困、食品ロスといった世界的課題に対し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を自社の使命と位置づけ、「環境・健康面での安心安全の追求」「有限な資源を大切にする循環型社会の実現」「地域発のイノベーションによる持続可能な未来の創造」を重点課題として掲げています。
この取り組みが評価され、2017年度には経済産業省より「地域未来牽引企業」に選定されました。今後も、環境技術のさらなる進化を通じて、地域社会だけでなく、国内外の持続可能な発展に貢献し続けます。
◇SDGsとは|誰一人取り残さない持続可能な世界へ

引用元:フォトAC
SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づく、2030年までに達成を目指す国際目標です。貧困や飢餓の撲滅、教育、ジェンダー平等、気候変動対策など、17の目標と169の具体的なターゲットで構成されており、「地球上の誰一人取り残さない(leave no one behind)」という理念を掲げています。
SDGsは発展途上国だけでなく先進国も含め、すべての国が協力して取り組む普遍的な目標であり、日本も政府・企業・個人が一体となって積極的に推進しています。
◇3つの重要課題に基づく中長期ビジョン
太洋サービスグループは、「環境・健康面での安心安全の追求」「有限な資源を大切にする循環型社会の実現」「地域発のイノベーションによる持続可能な未来の創造」という3つの重要課題を軸に中長期ビジョンを策定しています。
地域に根ざした高度な技術やノウハウを磨き続けることで、循環型社会の構築に貢献するとともに、国内外にその取り組みを展開し、SDGsの達成を支援します。持続可能で成長力のあるモデルを構築し、高い目標の実現に向けて組織全体で挑戦を続けています。
◇具体的な取り組み

引用元:フォトAC
太洋サービスグループは、環境・健康面の安心安全、循環型社会の実現、地域発のイノベーションという3つの重要課題に基づき、具体的な取り組みを進めています。まず、東海地方で初めて環境大臣認定を取得した低濃度PCB廃棄物の無害化処理により、人々の衛生的・健康的な生活を支えています。
次に、廃棄物の焼却炉からの廃熱を有効活用する高効率熱回収施設によりサーマルリサイクルを実現し、未利用金属の回収や再資源化を通じて有限資源の持続的利用に貢献しています。
さらに、廃棄物を活用した再生可能エネルギー事業や食品ロス問題への対応、光合成を活用した炭素固定・汚水浄化の技術開発も推進。また、研究機関や大学との連携により、革新的技術開発を進め、循環型社会に資する科学技術の産業活用を促進しています。
静岡県SDGsビジネスアワード2024で優秀賞を受賞

太洋サービスグループは、掛川市や株式会社カインズ、株式会社プラニック、ヴェオリア・ジェネッツ、三甲株式会社と共創した製品プラスチックの資源循環事業「プラリクル〈掛川モデル〉」において、静岡県SDGsビジネスアワード2024で優秀賞を受賞しました。
◇プラリクル〈掛川モデル〉とは
この事業では、市民が不要になった収納ケースやバケツなどをカインズ掛川店に持ち込み、太洋サービスが回収・リサイクルを担当し、再生プラスチックとして新製品に生まれ変わらせる仕組みを構築。2024年4月から9月までの実証実験では、65トンのプラスチックを回収し、そのうち54トンを原料化することに成功しました。
◇プラリクル〈掛川モデル〉の成果
CO₂削減32トン、焼却コスト約300万円の削減といった環境・経済効果も確認されました。太洋サービスは高度な廃棄物処理技術とノウハウを活かし、持続可能なプラスチック資源循環モデルの実現に貢献しています。
産業廃棄物のリサイクル方法

引用元:フォトAC
産業廃棄物のリサイクルは、資源の有効活用と環境負荷の低減に欠かせない取り組みです。
ここでは、廃棄物を新たな製品やエネルギーとして再利用するマテリアルリサイクル、燃焼時の熱を活用するサーマルリサイクル、化学的処理で原料化するケミカルリサイクルの三つの方法について解説します。
◇マテリアルリサイクル(Material Recycling)

引用元:フォトAC
マテリアルリサイクルとは、廃棄物を新たな製品の原料として再利用するリサイクル方法で、簡単に言えば「物」から「物」への循環を指します。具体例としては、使用済みプラスチック容器を選別・破砕・洗浄などの処理を経て、再びプラスチック製品の原料として活用するケースがあります。
これにより、資源の有効活用と廃棄物削減が可能となります。プラスチックだけでなく、金属類や木くずなどの廃棄物でも同様の方法でマテリアルリサイクルが行われています。
ただし、デメリットもあり、リサイクルの品質を確保するためには、単一素材であることや汚れ・異物の混入がないことが求められます。そのため、分別や管理の徹底が不可欠であり、適切な運用がリサイクル成功の鍵となります。
◇サーマルリサイクル(Thermal Recycling)

引用元:フォトAC
サーマルリサイクルとは、廃棄物を燃やす際に発生する熱を回収し、エネルギーとして再利用するリサイクル方法です。主に紙やプラスチックなどを燃料として利用し、その熱エネルギーを発電や温水供給などに活用することで、廃棄物の有効利用と資源循環を図ります。
物理的に廃棄物を原料として再生するマテリアルリサイクルとは異なり、「物」から「エネルギー」へ変換する手法であり、エネルギー回収率の向上が期待できます。
一方で、燃焼により二酸化炭素やダイオキシンなどの有害物質が発生する可能性があり、環境負荷が完全にゼロにできない点が課題です。近年は設備や技術の進歩により排出量は抑制されていますが、安全かつ効率的な運用が重要とされています。
◇ケミカルリサイクル(Chemical Recycling)

引用元:フォトAC
ケミカルリサイクルとは、廃棄物に化学的処理を施し、化学反応によって新たな原料や資源へ再利用するリサイクル方法です。例えば、廃プラスチックを熱分解や燃焼によってガス化し、その際に発生する二酸化炭素や水素を別の原料として活用できます。
マテリアルリサイクルと異なり、プラスチックの種類が混在していたり、多少汚れていても処理が可能であり、より多様な廃棄物に対応できる点が特徴です。また、バイオマスやメタン発酵によるガスもエネルギーとして活用可能です。
一方で、設備の設置費用が高額であることや、導入に時間がかかること、さらに再生原料のコストも高くなりやすいことがデメリットとして挙げられます。これらを踏まえた効率的な運用が求められます。
サークルリサイクルとは?通常の廃棄物処理との違い

サークルリサイクルは、廃棄物を単に処理するのではなく、資源として循環させることを重視した新しいリサイクルの考え方です。製品や原材料をできるだけ長く使い続け、再利用や再生利用、部品ごとのリユースなどを優先し、廃棄物の発生そのものを最小限に抑える仕組みが特徴です。
従来の廃棄物処理と異なり、廃棄物を出発点とせず、製品の設計段階から循環を前提とした社会づくりを目指しています。
◇一般的な産業廃棄物処分の流れ

一般的な産業廃棄物は、まず排出事業者が分別を行い、適切に保管される必要があります。産業廃棄物の種類には金属くずや廃プラスチック類、廃油、乾電池、燃え殻、汚泥などが含まれます。2種類以上の物質が結合している物品については、「混合廃棄物」として保管されます。
産業廃棄物が回収されるまで、生活環境の保全上、支障がないように適切に保管されることが重要です。
次に、処理業者が正しく保管された産業廃棄物の収集を行い、処理施設まで運搬します。運搬の過程で別の車両に積替える必要が生じた場合には、周囲に囲いのある場所で行うなどの対策が定められています。
産業廃棄物が処理施設に到着すると、中間処理として細かく砕いたり脱水したりする作業が行われます。最終的な処理は再生処理または最終処分が行われます。
このように、産業廃棄物の処理は段階的に行われ、適切な分別や保管、処理が行われることで環境への影響を最小限に抑え、資源の有効活用を図ることが目指されています。
産業廃棄物を運搬できるのは、廃棄物処理法施行令に定められた収集運搬基準を満たす産業廃棄物収集運搬業者のみです。廃棄物収集運搬業者の資格を取得するためには、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが主催している「産業廃棄物収集・運搬過程講習」を受ける必要があります。
◇サークルリサイクルの特徴と違い

サークルリサイクル(サーキュラーリサイクル)は、一般的な産業廃棄物処分の流れと大きく異なる特徴を持っています。一般的な産業廃棄物処分は、廃棄物を分別・収集し、中間処理や最終処分(埋立や焼却)を経て一部を再資源化するものですが、サークルリサイクルは廃棄物を「資源」として捉え、徹底的な再資源化と循環利用を目指す点が特徴です。
サークルリサイクルの大きな特徴は、受け入れた廃棄物を製品化するだけでなく、その製品が使われた後に出る残渣までも次の利用先で再資源化し、最終的に廃棄物をゼロに近づける「完全循環型」のリサイクルを実現している点です。
例えば、金属を含む廃棄物を原料として製錬会社で利用し、そこで発生した残渣もさらに別の産業で資源として使い切るなど、廃棄物が複数の産業を循環し続けます。
また、サークルリサイクルは廃棄物の成分や性状が不安定でも、独自の調合技術で安定した品質のリサイクル原料を生み出せるため、多種多様な廃棄物に柔軟に対応できます。このように、サークルリサイクルは単なる「廃棄物の処理」ではなく、「資源の循環」を徹底し、廃棄物を新たな価値ある資源として社会に還元する仕組みです。
◇サークルリサイクルの利点

サークルリサイクルの利点は、単なる廃棄物処理や再資源化の枠を超え、社会や経済、地域コミュニティにも幅広い価値をもたらす点にあります。
まず、サークルリサイクルは地域内で資源を循環させる仕組みを重視しているため、廃棄物の輸送距離が短縮され、CO₂排出量の削減や地球温暖化対策にもつながります。また、地域のリサイクル施設や関連産業の活性化によって新たな雇用が生まれ、地域経済の発展や持続可能な社会づくりに寄与します。
さらに、サークルリサイクルは「無駄を価値へ」という発想のもと、従来は廃棄されていた資源を有効活用することで、企業のコスト削減や収益向上にもつながる経済的メリットがあります。消費者や地域住民がリサイクル活動に参加することで、環境意識や社会的つながりが強化され、コミュニティの活性化や住民の満足度向上といった社会的な効果も期待できます。
このようにサークルリサイクルは、環境負荷の低減や資源の有効利用だけでなく、地域社会のつながりや経済的な発展、企業価値の向上といった多面的な利点を持つ循環型社会の実現に貢献する仕組みです。
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ケミカルリサイクル
近年、多くの企業が資源の有効活用と廃棄物削減を目指し、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを進めています。
ここでは、ユニクロの衣類回収プロジェクトやダイキンの省資源設計、ミツカンの食品ロス削減、三菱ケミカルやレコテックの廃プラスチックリサイクルなど、具体的な事例を紹介します。
◇株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)

株式会社ファーストリテイリングが展開する「RE.UNIQLO」は、不要になったユニクロの衣類を回収し、新たな製品の材料として再利用する循環型プロジェクトです。
例えば、2019年に国内で回収した62万着のダウンを再生・加工し、2020年11月には「リサイクルダウンジャケット」として販売しました。
この取り組みにより、2006年から続く「全商品リサイクル活動」をさらに発展させ、廃棄物の削減やCO₂排出量の抑制、資源使用量の低減を実現。RE.UNIQLOは、資源循環の促進と環境負荷の軽減を通じて、持続可能で社会に配慮したブランドづくりを推進しています。
出典:ユニクロ
◇ダイキン株式会社
化学製品メーカーのダイキンは、サーキュラーエコノミーの推進に向け、資源の効率的活用に取り組んでいます。具体的には、生産工程で発生する排出物の再資源化や削減、リサイクルしやすい製品設計の導入などを実施しています。
2022年度には、包装材の材質やサイズの改良、設計思想の変更により「日本パッケージングコンテスト」で包装技術賞を受賞しました。段ボール材の軽量化によって包装材の総使用量を削減し、CO₂排出量の削減にも成功しています。
これらの取り組みにより、ダイキンは省資源・資源循環の推進と環境負荷低減に貢献しており、企業活動全体で持続可能な循環型社会の実現を目指しています。
出典:ダイキン株式会社
◇株式会社Mizkan

大手食品メーカーのミツカンは、京都市と連携してサーキュラーエコノミーの推進に取り組んでいます。2020年8月には「食品ロス削減に資する取り組みの連携に関する協定」を締結し、食品ロス削減を目的とした活動を開始しました。
具体的には、冷蔵庫で眠りがちな食材の部位も無駄なく活用できるレシピを共同開発しています。「もったい菜漬け®」や「もったい鍋®」など、野菜を余すことなく食べられるレシピを公式サイトで公開し、家庭での食材循環を促進しています。
こうした取り組みにより、食品ロス削減と資源の有効活用を同時に進め、持続可能な食の循環型社会の実現に貢献しています。
引用元:株式会社Mizkan
◇三菱ケミカル株式会社

三菱ケミカルは、リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへの移行を進め、企業の持続的成長を目指しています。具体的には、サーキュラーエコノミー推進本部を設置し、廃プラスチックのリサイクルや気候変動への対応など、資源の循環と環境負荷低減に取り組んでいます。
さらに、化学産業のサステナビリティ推進に向けて、東京大学グローバル・コモンズ・センターとの産学連携を実施。2030年、2040年、2050年を見据えた段階的な目標を設定し、共同研究を通じて循環型社会の実現に貢献しています。
こうした取り組みにより、廃棄物削減と資源有効活用を両立させ、持続可能な化学産業のモデル構築を目指しています。
出典:三菱ケミカル株式会社
◇レコテック株式会社

レコテック株式会社は、プラスチック事業を通じて資源循環プラットフォームに参画し、サーキュラーエコノミーの実現を推進しています。
具体的には、東京都と共同で「POOL PROJECT TOKYO」という実証プロジェクトを実施。都内の商業施設から出る廃プラスチックを回収し、再生材「POOL樹脂」としてリサイクルしたうえで製造業者に提供しています。
この仕組みにより、廃棄プラスチックの有効活用とCO₂排出量削減の効果を可視化。また、POOL PROJECT TOKYOは全国展開やアジアへの事業拡大も視野に入れ、持続可能なプラスチック循環モデルの構築に貢献しています。
引用元:レコテック株式会社
PCB廃棄物の処分も可能な業者3選
PCB廃棄物は人体や環境への影響が大きいため、専門的な処理技術と法令順守が求められます。ここでは、PCB廃棄物の処分が可能な信頼性の高い業者を3社ご紹介します。
◇丸両自動車運送株式会社

丸両自動車運送株式会社は、全国47都道府県で産業廃棄物やPCB廃棄物の収集運搬・処理に対応している企業です。これまでに約3,000件以上のPCB廃棄物処理実績を持ち、安全管理と豊富な作業ノウハウを活かして、安心・確実なサービスを提供しています。
同社は、焼却や中和・無害化、溶融、脱水、セメント原料・燃料化、メタン発酵、飼料・堆肥化、再生(有価物化)など、多様な処分方法を提案できる点が強みです。お客様の廃棄物の種類や特性に応じて、最適な処理方法を選定し、コストや環境負荷の削減にも配慮しています。
運搬体制についても、PCB廃棄物作業従事者講習を修了した専門スタッフが対応し、JESCO搬入仕様の運搬容器・トレイを使用するなど、厳重な管理を徹底。運搬中はGPS装置で経路や位置を常時確認し、万が一のトラブルにも備えています。
また、少量保管事業者向けには複数の処分機器を1台の車両に混載することで運搬コストを抑えるなど、柔軟な対応も可能です。
| 会社名 | 丸両自動車運送株式会社 |
| 所在地 | 〒424-0036 静岡県静岡市清水区横砂西町10-6 |
| 電話番号 | 054-366-1312 |
| 公式ホームページ | https://www.maruryou.jp/ |
さらに、蛍光灯安定器の仕分け作業にも豊富な実績があり、これまでに全国で約30万本の安定器仕分けを行ってきました。安定器のPCB含有有無の確認や、分解・分析作業も自社で対応し、処分費の削減にも貢献しています。
丸両自動車運送株式会社の口コミ評判記事はこちら!
▼全国の産業廃棄物処理場とのネットワークを活用!丸両自動車運送株式会社
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇三友プラントサービス株式会社

三友プラントサービス株式会社は、産業廃棄物処理の分野で70年以上の歴史と実績を持つ企業です。全国規模の収集運搬ネットワークと複数の中間処理工場を備え、一般廃棄物から化学薬品、処理困難物質、特別管理産業廃棄物まで、幅広い廃棄物に一貫して対応できる体制が整っています。
特に、危険性や有害性の高い廃棄物の安全な処理には豊富な経験とノウハウがあり、多数の有資格者が在籍している点も大きな強みです。同社は、単なる廃棄物処理にとどまらず、リサイクルやエネルギー化、廃棄物の削減提案、買い取りなど多角的なサービスを展開しています。
特に近年では、PCB廃棄物の処理にも注力しており、高濃度PCBはJESCO、低濃度PCBは無害化処理認定事業者と連携し、解体から最終処分まで安全かつ迅速に対応しています。これにより、長期保管による環境リスクや紛失リスクの低減にも貢献しています。
| 会社名 | 三友プラントサービス株式会社 |
| 所在地 | 〒252-0132 神奈川県相模原市緑区橋本台1-8-21 |
| 電話番号 | 042-773-1431 |
| 公式ホームページ | https://www.g-sanyu.co.jp/ |
また、廃棄物のデータベースや知見を活かし、顧客ごとに最適な処理方法やリサイクル提案を行うことで、コスト削減や環境負荷の低減にも寄与しています。
三友プラントサービス株式会社の口コミ評判記事はこちら!
◇株式会社ダイセキ環境ソリューション

株式会社ダイセキ環境ソリューションは、土壌汚染対策を中心に、コンサルティングから浄化工事まで一貫して対応できる総合環境企業です。特に工場閉鎖や土地売却、自己破産物件などの土壌調査において、PCB廃棄物の調査・保管・運搬・処分に関する多様な相談に応じています。
PCB廃棄物の取り扱いは法規制や技術的なハードルが高い分野ですが、同社では保管事業者の調査や分析、行政への各種届出のサポート、積替え保管施設を活用した効率的な収集運搬まで、幅広いサービスを提供しています。
具体的には、変圧器やコンデンサなどの機器がPCB含有物かどうかの判別や、必要に応じた分析用試料の採取・分析を自社の計量証明機関で実施。行政対応では、保管状況の届出や保管場所移動時の手続き、特殊ケースの相談にも対応し、煩雑な事務作業を代行しています。
| 会社名 | 株式会社ダイセキ環境ソリューション |
| 所在地 | 〒467-0852 愛知県名古屋市瑞穂区明前町8-18 |
| 電話番号 | 052-819-5310 |
| 公式ホームページ | https://www.daiseki-eco.co.jp/ |
さらに、屋上や地下などに設置された機器の引き出し作業も行い、現地調査から運搬までワンストップで対応可能です。
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▼愛知県のPCB産業廃棄物の規定及び優良産廃処理業者認定制度を受けている産廃業者
まとめ

株式会社太洋サービスは、静岡県浜松市を拠点に、産業廃棄物の資源化と環境保全に長年取り組んできた企業です。東海地方で初めて低濃度PCB廃棄物の焼却・無害化処理施設として環境大臣認定を取得し、地域の安全と環境負荷軽減に大きく貢献しています。
同社は、環境省認定の高効率熱回収施設をはじめ、焼却・乾燥・脱水・油水分離・中和・圧縮・破砕など多様な専用設備を備え、121品目もの産業廃棄物や特別管理産業廃棄物にワンストップで対応可能な体制を整えています。
また、廃棄物の収集から運搬、中間処理、最終処分までを自社グループ内で一貫して行い、地域内での自区内処理を推進。廃棄物の適正処理と再資源化、サーマルリサイクルによるエネルギー有効利用にも積極的です。さらに、廃棄物を資源として循環させる「サークルリサイクル」の考え方を取り入れ、持続可能な循環型社会の実現を目指しています。
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