特別管理産業廃棄物は、廃棄物処理法にて「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」と定義しています。一例は、廃油、廃酸、廃アルカリ、感染性産業廃棄物、特定有害産業廃棄物などです。特に有害性が高い特定有害産業廃棄物として、廃PCB、廃水銀、廃石綿なども挙げられます。
特別管理産業廃棄物は、人の健康や環境に悪影響を及ぼす可能性があるため、厳格な処理を行わなければなりません。処理費用は種類や状態によって異なりますが、一例としてPCBの処理費用相場は30,800円/kg、アスベストはレベルと面積によって異なります。
処分にあたっては、業者が扱えないものが混入していないか、間違った処理方法を取っていないかなどに注意が必要です。
目次
特別管理産業廃棄物の概要と種類

特別管理産業廃棄物は、廃棄物処理法に基づき、通常の産業廃棄物よりも厳格な管理と処理が求められる廃棄物です。これは、爆発性、毒性、感染性など、人の健康や生活環境に深刻な被害を及ぼすおそれがある性状を持つものが該当します。
特別管理産業廃棄物の排出事業者には、専門知識を持つ「特別管理産業廃棄物管理責任者」の配置が義務付けられ、適正な処理と管理が徹底される体制が求められています。
◇特別管理産業廃棄物の分類

特別管理産業廃棄物は、主に以下の5つの分類に分けられます。
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 感染性産業廃棄物
- 特定有害産業廃棄物
それぞれの分類には、さらに具体的な基準や該当物質が定められています。
・廃油
廃油のうち、引火点が70℃未満の揮発油、灯油、軽油などの燃焼しやすいものが該当します。これらは火災や爆発のリスクが高いため、厳重な管理が必要です。
・廃酸
腐食性が著しい廃酸(pH2.0以下)が対象となります。強酸性の廃棄物は、取り扱いを誤ると人体や設備に深刻な被害をもたらすため、特別な処理が求められます。
・廃アルカリ
腐食性が著しい廃アルカリ(pH12.5以上)が該当します。強アルカリ性の廃棄物も、環境や人体に悪影響を及ぼすため、適切な処理が不可欠です。
・感染性産業廃棄物

医療機関などから排出される、感染性病原体が付着している、もしくは付着している恐れのある廃棄物が該当します。例えば、使用済み注射針や血液が付着したガーゼなどがこれに含まれます。感染拡大防止の観点から、厳格な管理と処理が義務付けられています。
・特定有害産業廃棄物
特定有害産業廃棄物は、特に有害性の高い物質を含む廃棄物であり、廃棄物処理法施行令に基づき詳細に分類されています。主な種類は以下の通りです。
- 廃PCB等
- PCB汚染物
- PCB処理物
- 廃水銀等
- 指定下水汚泥
- 鉱さい
- 廃石綿等
- 燃え殻
- ばいじん
- 廃油
- 汚泥、廃酸または廃アルカリ
これらの廃棄物は、含有する有害物質の種類や濃度、排出元の業種や施設規模によって、さらに細かく規定されています。
◇特別管理産業廃棄物の管理と処理

特別管理産業廃棄物の排出事業者は、事業所ごとに「特別管理産業廃棄物管理責任者」を配置し、排出から最終処分までの全過程で安全かつ適正な管理を行う責任があります。
この管理責任者は、医師や薬剤師などの国家資格者、あるいは指定協会の講習を修了した者など、一定の資格要件を満たす必要があります。資格や届出に関して不明点がある場合は、自治体の窓口で確認することが推奨されています。
また、特別管理産業廃棄物の処理は、原則として排出事業者自らが責任を持って行うことが求められていますが、産業廃棄物処理業の許可を持つ専門業者に委託することも可能です。その際は、委託先が当該廃棄物の処理許可を有しているか必ず確認しなければなりません。
特別管理産業廃棄物の処理には、通常の産業廃棄物よりも厳しい基準が設けられており、処理方法や保管方法、運搬時の注意事項なども細かく定められています。
例えば、廃油や廃酸、廃アルカリは、漏洩防止措置や適切な容器での保管が義務付けられています。感染性産業廃棄物については、密閉容器での保管や運搬、焼却などによる確実な無害化処理が求められます。
◇特定有害産業廃棄物の特徴と事例

特定有害産業廃棄物は、重金属(鉛、カドミウム、水銀など)やPCB、ダイオキシン、アスベストなど、特に有害性の高い物質を含む廃棄物が該当します。これらは、環境中に漏洩した場合、土壌や水質の汚染、人体への健康被害など深刻なリスクをもたらすため、厳格な基準と管理体制が敷かれています。
たとえば、PCB(ポリ塩化ビフェニル)はかつて電気機器の絶縁油などに広く使用されていましたが、強い毒性と環境残留性が問題となり、現在は厳重な管理のもとで処理が進められています。廃水銀や廃石綿も、健康被害防止の観点から、特別な処理方法が義務付けられています。
特別管理産業廃棄物は、産業活動に伴い発生する廃棄物の中でも、特に人や環境に重大な影響を及ぼすおそれがあるものとして、法令により厳格な管理と処理が求められています。排出事業者は、専門の管理責任者を配置し、法令に則った適正な処理を徹底することが義務付けられています。
特定有害産業廃棄物をはじめとする各分類ごとの基準や処理方法を正しく理解し、適切な対応を行うことが、企業の社会的責任であり、持続可能な社会の実現にもつながります。
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特別管理産業廃棄物の処理費用の相場の一部を紹介

特別管理産業廃棄物の中でも、PCB(ポリ塩化ビフェニル)とアスベストは、極めて高い有害性と厳格な管理が求められる廃棄物として知られています。これらの処理には専門的な知識と高度な技術、そして相応のコストが必要となります。
◇PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の処理費用

PCBはかつて電気機器の絶縁油や熱媒体などに広く用いられていましたが、環境中で分解されにくく、脂肪に溶けやすいため生物の体内に蓄積しやすいという性質があります。
そのため、食物連鎖を通じて人体へも悪影響を及ぼすことが明らかとなり、現在は厳重な管理と適正処理が義務付けられています。
◇PCB廃棄物の処理費用の特徴

PCB廃棄物の処理費用は、主に機器の種類や重量、濃度、作業の難易度によって大きく変動します。たとえば、変圧器やコンデンサなどの大型機器の場合、重量が増すほど費用も高額となります。また、PCB含有の有無を調査する検査費用や、運搬費用も別途発生します。
- PCB含有の調査・検査費用:約1万5,000円~
絶縁油の調査費用は、対象が変圧器かコンデンサかによって異なる場合があります。 - 運搬費用:約5万円~
数量や運搬距離、機器の大きさによって変動します。
上記は2026年3月時点の相場ですが、業者や機器の条件によって、検査費用や運搬費用は変動するため、まずは相談や見積取得を行うことが重要です。
◇機器ごとの処理費用相場

低濃度PCB廃棄物の処理費用は、1kgあたりおおよそ3万円前後が目安とされています。具体的な例として、JESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)の公表値を参考にすると、以下のような相場となっています。なお、以下の料金は2019年10月1日から適用されています。
トランス類(1台の総重量が3kg以上)
| 区分 | 料金計算方法 | 備考 |
|---|---|---|
| 3kg以上~10kg未満 | 30,800円/kg × 総重量(kg) | kg未満は切り捨て |
| 10kg以上 | 重量に応じて変動例(10kg以上15kg以下で442,000円) | 詳細は個別算出 |
コンデンサ類(1台の総重量が3kg以上)
| 区分 | 料金計算方法 | 備考 |
|---|---|---|
| 3kg以上~10kg未満 | 30,800円/kg × 総重量(kg) | kg未満は切り捨て |
| 10kg以上 | 重量に応じて変動例(10kg以上15kg以下で494,000円) | 詳細は個別算出 |
これらはあくまで処理費用の目安であり、実際には機器の取り外し作業や飛散防止措置などの追加作業が必要な場合、さらに費用が上乗せされます。
なお、PCB廃棄物の早期処理を促進するため、自治体によっては処理費用や調査費用の一部を補助する制度もありますので、該当する場合は積極的に活用しましょう。
◇アスベスト(石綿)廃棄物の処理費用
アスベストは、耐火性・断熱性・吸音性に優れた鉱物繊維で、1975年以前の建築物や断熱材などに広く使われてきました。しかし、長期間吸入することで肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こすことが判明し、2006年には全面的に使用が禁止されています。
アスベスト処分費用のレベル分類
アスベストは、飛散しやすさ(発じん性)の違いによって3つのレベルに分類され、それぞれ処分費用の相場が異なります。
レベル1(発じん性が最も高い):吹き付け材が該当。除去作業の難易度が高く、厳重な安全対策が必要。
レベル2(中程度の発じん性):断熱材や保温材などが該当。
レベル3(発じん性が低い):成形板などが該当。
レベル別の処分費用相場

| レベル | 50㎡未満 |
|---|---|
| レベル1・2 | 40,000円/㎡~ |
| レベル3 | 約 3,000円/㎡~ |
上記は2026年3月時点の相場です。なお、処分費用は現場ごとの条件によっても大きく変わります。室内の形状や天井の高さ、設備の設置状況などが異なるため、事前準備や仮設工事の内容にも差が生じます。
そのため、同じ工法であっても費用には大きな幅が出る点に注意が必要です。
なお、国土交通省が公表しているアスベスト含有吹付け材の除去費用の目安も参考になります。
| アスベスト処理面積 | 除去費用 |
| 300㎡以下 | 2.0万円/㎡~ 8.5万円/㎡ |
| 300㎡~1,000㎡ | 1.5万円/㎡ ~ 4.5万円/㎡ |
| 1,000㎡以上 | 1.0万円/㎡ ~ 3.0万円/㎡ |
引用元:国土交通省
◇産業廃棄物の費用は高騰している?

産業廃棄物の処理費用は近年上昇傾向が続いており、2025年に料金改定を行った企業も少なくありません。単純な値上げではなく、制度強化や人手不足など複数の要因が重なり、全体的にコストが押し上げられています。主な原因について解説します。
規制強化による処理コスト増
廃棄物処理法の運用強化により、分別や管理体制の厳格化が進んでいます。
特に有害物質を含む廃棄物では、専用設備や厳重な管理が求められ、処理単価が上昇しています。
最終処分場の不足
埋立処分場の新設は難しく、既存施設の残余容量も減少しています。
処分場の希少性が高まり、受入価格の上昇につながっています。
人手不足と人件費上昇
運搬・処理に関わる人材不足が続いています。
ドライバーや作業員の確保が難しく、人件費の上昇が処理費用に反映されています。
燃料費・資材費の上昇
運搬コストに直結する燃料費や、処理設備の維持に必要な資材費も上昇しています。
外部要因によるコスト増が、処理単価を押し上げる要因となっています。
費用上昇に対しては、事前の情報整理が重要です。
廃棄物の種類や数量を正確に把握し、複数の処理ルートを比較することで、過度なコスト増を避けやすくなります。
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混合廃棄物の処理費用と注意点

混合廃棄物とは、事業活動などで発生する産業廃棄物のうち、複数の種類の廃棄物が混ざり合い、分別が困難な状態となったものを指します。
例えば、オフィスで使われていた椅子を廃棄する場合、金属、合成皮革、プラスチックなど様々な素材が組み合わさっているため、これらを一つずつ分解して分別するのは難しく、結果として「混合廃棄物」として扱われます。
◇混合廃棄物の分類

混合廃棄物は、その性質や発生状況によって大きく3つに分類されます。
安定型混合廃棄物
安定型混合廃棄物は、環境への影響が比較的少なく、安定型最終処分場で埋立処分できる廃棄物のみで構成されます。
対象となるのは、いわゆる「安定5品目」です。
- 廃プラスチック類
- ゴムくず
- 金属くず
- ガラスくず・コンクリートくずおよび陶磁器くず
- がれき類
これらのみで構成された混合廃棄物は、以下の特徴があります。
- 腐敗が起こりにくい
- 有害ガスが発生しにくい
- 地下水汚染のリスクが低い
そのため、埋立処分に適した廃棄物として扱われます。
管理型混合廃棄物
管理型混合廃棄物は、安定型産業廃棄物以外の廃棄物が混在している場合に該当します。
具体的には、次のような廃棄物が含まれるケースです。
- 汚泥
- 燃え殻
- ばいじん
これらは、腐敗や分解によって有害物質が溶出する可能性があります。
そのため、管理型最終処分場で厳重に管理しながら埋立処分を行います。
また、安定型廃棄物の中に管理型廃棄物がわずかでも混入すると、全体が管理型混合廃棄物として扱われます。
- 少量の混入でも区分が変わる
- 処理方法や費用に影響が出る
こうした点から、分別を徹底することが重要です。
建設混合廃棄物
建設混合廃棄物は、建設現場で発生する廃棄物のうち、安定型混合廃棄物とそれ以外の廃棄物が混在したものを指します。
建設現場では、さまざまな種類の廃棄物が同時に発生します。
- コンクリートがら
- 金属くず
- 木くず
- 廃プラスチック類
これらが混ざった状態で排出されるケースも多く見られます。
- 分別が不十分な場合に混合廃棄物となる
- 一括で処理されることが多い
そのため、建設混合廃棄物として扱われるケースが一般的です。
◇混合廃棄物の処理費用

混合廃棄物の処理費用は一律ではなく、種類や処理方法、排出量、地域条件などによって変動します。
| 区分 | 費用目安(1tあたり) |
|---|---|
| 安定型 | 約30,000円~ |
| 管理型 | 約50,000円~ |
上記は2026年3月時点の相場です。
ただし、これはあくまで目安であり、具体的な費用は廃棄物の内容や処理業者の設備・体制によって大きく変動します。特に、分別が難しい場合や有害物質が含まれている場合は、追加費用が発生することもあります。
また、建設混合廃棄物の場合は、現場での分別作業や運搬コスト、最終処分場での処理単価などが加味されるため、費用が高額になる傾向があります。詳細な費用を知りたい場合は、必ず複数の産業廃棄物処理業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが推奨されます。
◇混合廃棄物処理の注意点

混合廃棄物の処理を依頼する際には、いくつか重要な注意点があります。
・処理業者の選定
混合廃棄物の処理は、許可を持つ専門業者に委託する必要があります。業者が自社の処理施設で取り扱えない種類の廃棄物が混入している場合、処理を拒否されることがあるため、事前に取り扱い可能な品目を確認しましょう。
・分別の徹底
安定型混合廃棄物として処理したい場合、安定型5品目以外の廃棄物が混入しないよう、排出段階で分別を徹底することが重要です。分別が不十分だと管理型混合廃棄物として扱われ、処理費用が高くなる場合があります。
・法令遵守と罰則
廃棄物処理法に基づき、混合廃棄物の処理は厳格に管理されています。許可のない業者への委託や、誤った分別による不適正処理が発覚した場合、排出事業者・処理業者ともに罰則が科される可能性があるため、法令遵守が不可欠です。
・環境への配慮
混合廃棄物は、適切な分別と処理を行わなければ、埋立地での環境汚染や地下水汚染などのリスクにつながります。環境負荷を最小限に抑えるためにも、専門業者と連携し、適正な処理を心がけましょう。
混合廃棄物は、複数の種類の産業廃棄物が混ざり合い、分別が困難なものを指します。安定型・管理型・建設混合廃棄物の3つに分類され、それぞれ処理方法や最終処分場が異なります。処理費用の相場は1㎥あたり8,000~30,000円程度ですが、内容や地域、業者によって変動します。
適正な処理を行うためには、分別の徹底と信頼できる処理業者の選定、法令遵守が不可欠です。混合廃棄物の排出や処理で不明点がある場合は、専門業者や自治体に相談し、環境への配慮と法令順守を徹底しましょう。
産業廃棄物の見積もり内訳とコストの考え方

産業廃棄物の見積もりは、「収集運搬費」と「処分費」に大別されます。
一見すると単純な構成に見えますが、それぞれに複数の要素が含まれており、条件によって費用が大きく変動します。
内訳を正しく理解することで、見積内容の妥当性を判断しやすくなります。
収集運搬費
収集運搬費は、廃棄物を排出現場から中間処理施設や最終処分場まで運ぶための費用です。
距離や積載量だけでなく、現場条件や回収方法によっても単価が変わります。
主な構成要素は以下の通りです。
- 車両費(トラックの種類・サイズによる違い)
使用する車両の大きさや種類によって費用が変わります。大型車両を使える現場は効率が良く、結果として単価が抑えられる傾向があります。 - 人件費(ドライバー・作業員の人数)
作業人数が増えるほど費用は上がります。手作業が多い現場や安全管理が厳しい現場では、人員配置が増えやすくなります。 - 燃料費(運搬距離・回数に比例)
運搬距離が長いほど燃料費が増加します。遠方の処理施設を利用する場合は、全体コストへの影響が大きくなります。 - 積込作業費(手積み・重機使用の違い)
重機を使用できるかどうかで作業効率が大きく変わります。手作業中心の場合は時間がかかり、その分費用が上がる傾向があります。 - 待機時間・現場対応費(搬出経路や作業制限の影響)
搬出経路が狭い、作業時間に制限があるなどの条件があると、待機時間が発生し追加費用につながります。
処分費
処分費は、回収した廃棄物を適切に処理・処分するための費用です。
廃棄物の種類や性状によって単価が大きく異なり、見積全体に占める割合も高くなる傾向があります。
主な内訳は以下の通りです。
- 中間処理費(破砕・選別・焼却など)
廃棄物の性状に応じて適切な処理が行われます。混合廃棄物は分別工程が増えるため、単価が高くなる傾向があります。 - 最終処分費(埋立処分)
処理後の残渣を埋立処分する費用です。処分場の残余容量や地域事情によって単価が変動します。 - 管理費(環境対策・安全対策・法令対応)
適正処理を行うための管理コストが含まれます。法令遵守や環境対策の強化により、近年は増加傾向にあります。
見積もりで確認すべきポイント
見積書を確認する際は、費用の内訳や条件が明確に記載されているかを細かくチェックすることが重要です。不明瞭な項目がある場合、後から追加費用が発生する可能性があるため、事前の確認が不可欠です。
見積書の内訳
見積書には、基本となる費用項目が適切に分けて記載されている必要があります。
- 収集運搬費
廃棄物を現場から処理施設へ運ぶ費用です。距離や回収回数、車両条件によって変動するため、条件が明記されているか確認します。 - 中間処理費
破砕・選別・焼却などの処理にかかる費用です。廃棄物の種類によって単価が異なるため、品目ごとに分かれているかが重要です。 - 最終処分費
処理後の残渣を埋立処分する費用です。処分場の所在地や条件によって価格差が出るため、具体的な記載が求められます。
これらが一式でまとめられている場合は、内訳が不明確となるため注意が必要です。
記載内容の具体性
見積書には、処理内容に関する情報が具体的に記載されているかを確認します。
- 廃棄物の種類(木くず、コンクリートくず、廃プラスチック類など)
品目ごとに分類されていることで、単価の妥当性を判断しやすくなります。 - 排出量(㎥またはt)
数量が明確であることで、過不足のない見積になっているか確認できます。 - 処理方法(破砕・焼却・埋立など)
処理工程が明示されていることで、適正処理が行われるか判断できます。 - 処理施設の所在地
運搬距離やコストに影響するため、どの施設を利用するかの確認が重要です。 - 処理期間・回収条件
回収頻度や作業条件が明確であることで、追加費用の発生リスクを抑えられます。
追加費用の有無を確認
見積もりでは、基本費用以外に発生する可能性のある項目も確認する必要があります。
- 時間外対応・緊急対応の割増料金
通常時間外の作業や急な回収依頼には追加費用が発生する場合があります。 - 特殊作業費(手作業搬出・養生など)
現場条件によって追加作業が必要な場合、別途費用が加算されることがあります。 - マニフェスト伝票の発行費用
法令に基づく管理票の発行費用が含まれているか確認が必要です。 - 事務手数料・諸経費
細かな費用が別途計上されていないか、内訳を含めて確認します。
これらが事前に明示されていない場合、後から請求されるリスクがあります。
不明瞭な見積書に注意
見積書の内容が曖昧な場合は、慎重に判断する必要があります。
- 「処分費一式」「諸経費」などのまとめ表記
内訳が不明確で、費用の妥当性を判断できない状態となります。 - 廃棄物の種類別・工程別の記載がない
分別や処理方法が不透明となり、適正価格か判断しにくくなります。
こうした場合は、内訳の詳細説明を求めることが重要です。
コストダウンが可能な具体策
産業廃棄物の費用は、排出側の工夫によって削減できる余地があります。
- 分別を徹底する
混合廃棄物を減らすことで、処分単価の高い品目を分けて処理できるようになります。その結果、全体の処分費を抑えやすくなります。 - 持ち込みを検討する
排出事業者が直接処理施設へ持ち込むことで、収集運搬費を削減できます。距離や条件によっては大きなコスト差が生まれます。 - 回収回数を集約する
回収回数を減らし、1回あたりの積載量を増やすことで、運搬効率が向上します。結果として単位あたりの運搬コストが低減します。 - 廃棄物の発生量を事前に把握する
発生量を正確に把握することで、適切な車両や回収計画を立てやすくなります。無駄な手配や追加対応を防ぐことにつながります。 - 再資源化できるものを分ける
金属くずなどは有価物として扱われる場合があります。処分費がかからない、または売却益が出るケースもあるため、分別の効果が大きくなります。
PCB廃棄物の保管と資格・人事異動時の対応

PCB廃棄物は強い毒性と環境残留性を持つため、通常の産業廃棄物よりも厳格な管理が求められます。
保管方法や管理体制に加え、人事異動や引継ぎ時の対応も重要な管理ポイントとなります。
PCB廃棄物の保管の基本
PCB廃棄物は、漏えいや飛散を防ぐための適切な保管が必要です。
- 専用容器での保管
耐久性・密閉性のある容器を使用し、内容物の漏えいを防ぐ必要があります。 - 保管場所の明確化
関係者以外が立ち入らないよう区画し、表示を行うことで誤取り扱いを防ぎます。 - 屋内または適切な防護措置
雨水の侵入や外部環境の影響を受けないよう、適切な保管環境を確保します。 - 保管状況の定期確認
容器の劣化や漏えいの有無を定期的に点検し、異常があれば速やかに対応します。
これらの対策を徹底することで、PCB廃棄物の安全な保管を維持できます。
管理責任者と資格要件
PCB廃棄物の管理には、適切な責任者の配置が必要です。
- 特別管理産業廃棄物管理責任者の選任
PCBを含む廃棄物は特別管理産業廃棄物に該当し、管理責任者の配置が義務付けられます。 - 資格要件の確認
指定講習の修了者や一定の資格を持つ者でなければ選任できません。 - 届出の実施
選任後は、所管自治体への届出が必要となります。
これらの要件を満たすことで、法令に基づいた適正な管理体制を構築できます。
人事異動・引継ぎ時の注意点
PCB廃棄物の管理は継続性が重要であり、人事異動時の引継ぎが不十分だとリスクが高まります。
- 管理責任者の変更手続き
異動により責任者が変更される場合は、速やかに新たな責任者を選任し、届出を行います。 - 保管状況の引継ぎ
保管場所、数量、状態などの情報を正確に共有し、管理の抜け漏れを防ぎます。 - 関連書類の引継ぎ
保管記録や点検記録、契約書などの書類を整理し、継続して確認できる状態にします。 - 未処理分の把握
処理予定のPCB廃棄物がある場合、スケジュールや進捗を明確に引き継ぐ必要があります。
これらを確実に実施することで、管理の空白期間を防ぎ、継続的な安全管理につながります。
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PCBの処理を検討するならおすすめ業者3選
産業廃棄物やPCB廃棄物の適正処理を通じ、環境保全と資源循環に取り組む丸両自動車運送、三友プラントサービス、ダイセキ環境ソリューションの三社は、安全かつ確実なサービスを提供しています。
◇丸両自動車運送株式会社

丸両自動車運送株式会社は、産業廃棄物の収集運搬やリサイクルを通じ、循環型社会の実現を目指す企業です。特にPCB廃棄物の適正処理において高い専門性を発揮しています。PCBはかつて広く使用されましたが、健康被害が明らかになり、現在は厳格な管理が義務付けられています。
同社では、PCB廃棄物の収集運搬や処理を専門スタッフが担当し、分析や書類作成の代行も行います。事業者の不安や疑問に応え、法令遵守のもと安全かつ効率的な処理を提供。運搬容器や設備も完備し、安心して任せられる体制を整えています。
これまでに、全国で約30万本の安定器仕分け作業に携わってきた実績があります。静岡県内の工場にて、安定器のPCB処理に関する仕分け作業を実施した際には、高濃度と低濃度のPCBを分別することで、処分費の削減につながりました。
| 会社名 | 丸両自動車運送株式会社 |
| 所在地 | 〒424-0036 静岡県静岡市清水区横砂西町10-6 |
| 電話番号 | 054-366-1312 |
| 公式ホームページ | https://www.maruryou.jp/ |
「安全・確実・信頼」をモットーに、同社は多くの事業者にとって頼れるパートナーです。PCB廃棄物の適正処理を通じて、地域社会や環境保全に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けています。
丸両自動車運送株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼全国の産業廃棄物処理場とのネットワークを活用!丸両自動車運送株式会社
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇三友プラントサービス株式会社

三友プラントサービス株式会社は、廃棄物を未来の資源と捉え、環境保全と資源循環を推進する企業です。特にPCB廃棄物の処理では高い専門性を持ち、長期保管や環境汚染リスクの低減に貢献しています。
PCBはかつて電気機器に広く使用されていましたが、その有害性が明らかになり、厳格な処理が求められるようになりました。同社は、高濃度PCBはJESCO、低濃度PCBは無害化処理認定事業者を通じて適切に処理し、見積もりから引取り、解体、処分まで一貫対応を行っています。
| 会社名 | 三友プラントサービス株式会社 |
| 所在地 | 〒252-0132 神奈川県相模原市緑区橋本台1-8-21 |
| 電話番号 | 042-773-1431 |
| 公式ホームページ | https://www.g-sanyu.co.jp/ |
さらに、脱炭素、省資源・省エネルギー、リサイクル推進に取り組みつつ、人材育成や技術向上にも注力。地域社会や地球環境への貢献を通じ、持続可能な社会の実現に向けた信頼されるパートナーとしての役割を果たしています。
三友プラントサービス株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
◇株式会社ダイセキ環境ソリューション

ダイセキ環境ソリューション株式会社は、土壌汚染対策を主力とする東証上場企業で、環境問題の解決を通じた社会貢献を企業理念としています。調査から工事・処理までを自社で一貫して行う体制を整え、業界トップクラスの実績を持っています。
PCB事業では、廃棄物の調査や分析、行政手続き代行、収集運搬・処分まで総合的に対応。PCBは1972年以降に製造・使用が禁止され、現在は適正処分が法的に義務付けられています。同社は、PCB含有判定から効率的な回収、費用削減、不法投棄対応まで幅広いサービスを提供しています。
| 会社名 | 株式会社ダイセキ環境ソリューション |
| 所在地 | 〒467-0852 愛知県名古屋市瑞穂区明前町8-18 |
| 電話番号 | 052-819-5310 |
| 公式ホームページ | https://www.daiseki-eco.co.jp/ |
さらに、PCB不含機器のリサイクルや大型機器解体も手掛け、法令順守と環境保全に尽力。持続可能な社会を目指し、引き続き新たな環境課題への挑戦を進めています。
株式会社ダイセキ環境ソリューションについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼愛知県のPCB産業廃棄物の規定及び優良産廃処理業者認定制度を受けている産廃業者
まとめ

特別管理産業廃棄物は、廃油、廃酸、廃アルカリ、感染性産業廃棄物、特定有害産業廃棄物の5つに分類されています。これらを処理するためには処理費用が必要です。処理にかかる必要な費用は、廃棄物の種類、レベル、重さなどによって異なります。詳細な処理費用を知るためにも、産業廃棄物処理業者にお見積もりを依頼しましょう。
「PCB処理 完全攻略ガイド」では、産業廃棄物処理業者をご紹介しております。特別管理産業廃棄物の処理をご検討でしたら、ぜひご活用ください。
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